スリムATX パソコン自作

メインパソコンのアップグレードにより余った手持ちのパーツを流用して、スリムタワーのATXケースを使用しセカンドマシンを組み立てました。このところスリムタワーのATXケースは、通常サイズのATXマザーボードが使えて狭いスペースに置けるため人気があり種類も多くなってきており、コンパクトなパソコンを作るための有力な選択肢となってきています。

なお、このファイルは「My Free-style PC」の「PC自作コーナー」のファイルです。
検索エンジン経由で、このページを訪問いただいたのであれば、サイト内の他のファイルも是非ご覧ください。


 目 次

1 スリムATXケースの選択

1-1 スリムATXケースのメリット

スリムタワーのATXケースは、通常サイズのATXマザーボードとATX電源ユニットが使用可能なこと、また通常サイズのビデオカードも使えるものが多く、内臓パーツを選びやすいという大きなメリットがあります。

 普通のミドルタワーATXケースと比べると、ドライブベイが少ないので拡張性はやや劣りますが、DVDドライブ1台と3.5インチHDD2台程度の一般的な構成であれば十分でしょう。

 ケースの大きさは、ミニタワーのMicroATXケースより奥行きと高さは少し大きいものの、狭いスペースに置けて扱いやすいというメリットがあります。

 自宅のメインパソコンは普通のATX規格のPCケースを使用していますが、他の2台のパソコンはMicroATXケースを使用しており、メインパソコンのアップグレードで余ったCPUを使い回すときに、MicroATX規格のマザーボードが必要となります。

 これまでMicroATX規格のマザーボードを買い足して使い回してきましたが、前回のCore2 Duo E6600にメインパソコンをアップグレードしたときは始めから使い回すことを想定して、MicroATX規格のIntel製マザーボードを使用しました。

2台のATX規格のPCケースがあれば、今後アップグレードするときに、ATX規格のマザーボードとMicroATX規格のマザーボードを交互に購入し使い回していけると思い、最近流行のスリムタワーATXケースのValueWave「CP-502LWH」を使ってみることにしました。

 右の写真は、メインパソコンのミドルタワーATXケースのThermaltakeの「Matrix vx VD3000SWA」とスリムタワーATXケースの「CP-502LWH」を比べています。

 「Matrix vx VD3000SWA」のサイズは、W190×H435×D485mmとミドルタワーケースとしては大きい方ではありませんが、「CP-502LWH」は W136×H370×D450mmと明らかに小ぶりです。

右の写真は、「CP-502LWH」とMicroATXケースのEnermaxの「CS-10068-MW」、小型のMicroATXケースのAopen製「A340A」を比べています。

 右端の「A340A」は、特に小さなアルミケースですが、真ん中の「CS-10068-MW」と左端の「CP-502LWH」は、「CP-502LWH」の方が奥行きは少し長いものの幅と高さはほとんど変わりません。

 スリムタワーATXケースは、MicroATXケースとそんなに違わない大きさで、ATX規格の電源ユニットとマザーボードが使える利便性が魅力でしょう。


1-2 スリムATXタイプのPCケース選び

スリムATXタイプのPCケースは、最近増えてきており、購入したValueWaveの「CP-502LWH」も、後継の「CP-503LWH」に代替わりしています。

 主な他のメーカーのスリムATXケースとしては、リンクスインターナショナルのNewSky NS-300シリーズ、スカイテックのSKC450-SL12スリムタワーシリーズ、3RシステムのR510R530シリーズ、FASTの106R、Magic2Bなどが販売されています。

 それぞれのシリーズには、色違い(白、黒、シルバーなど)のモデルや、電源ユニットが付属しない電源レスモデルが用意されている製品があります。

 ケースを選ぶ際には、まずATX電源ユニットを別途購入するのかどうか決めて、次にケースの仕様としては、ドライブベイの数、取り付け可能なケースファンの位置と、ファンを買い足す必要があるかどうか、フロントインターフェースの位置とコネクタの種類、フロント表示ディスプレイの有無を確認して比べると良いでしょう。

右の画像は、購入した電源レスモデルの「CP-502LWH」です。

 リアに60mmファン2基、サイドパネルに80mmファン1基、電源排気用の80mmファン1基を標準搭載し、ケースファンを買い足す必要はありません。

 5インチベイx2、3.5インチベイx3、うちHDD用のシャドウベイが上部の前方と後方に1つづつあり、スリムATXケースとしては拡張性に優れています。

 コンパクトなスリムATXケースでは、スペース的に、縦置きで5インチベイx2、3.5インチベイx1までは共通であり、プラスHDD用の3.5インチシャドウベイが1つか2つかの違いぐらいです。

 後継の「CP-503LWH」は、サイドパネルのファンが120mmファンと大口径に変更され、上部に90mmTOPファンが追加されてエアフローが改善されていますが、このTOPファンの位置にあった3.5インチシャドウベイが1つ減っています。

 最近は大容量HDDの価格が安くなって、HDDは容量的には1台で十分で、外付けHDDを使うことも一般的になってきました。また空き5インチベイにマウンタを取り付けてHDDを増設する方法もあり、スリムATXケースでは3.5インチシャドウベイは1ベイという傾向かもしれませんが、個人的には手持ちのHDDが増えていくため、シャドウベイは2ベイほしいところです。

 ケースファンについては、標準で付いてなくても買い足せば良いので、その分余分にコストが掛かるとみて価格を比べれば良いでしょう。もちろん大口径のファンの方が回転数を抑えて風量がかせげるため静かですが、スリムケースのためリアファンは60mmファンx2基という構成が普通でしょう。「CP-502LWH」も60mmファンですが、静かなファンが使われていて、それほどケースファンがうるさいとは感じません。

 なお詳しくは後述しますが、電源レスモデルを購入する場合は、電源ユニットの置き場所が前下部となり、一部のATX電源ユニットが使えないこともあり注意が必要です。

 スリムATXケースの幅は140mm〜150mmが標準です。これ以上スリムにすると、標準サイズのビデオカードではなくロープロファイル仕様のビデオカードしか使えなく、ATXマザーボードが使える利便性も薄れてしまうためでしょう。

 普通のATXミドルタワーケースでは、DVDなど5インチベイドライブの幅が140mm、標準のATX電源ユニットの幅も150mmあり、これらを本来の横置きにするため、幅は180mm以上が一般的ですが、普通のATXケースでは珍しい幅が160mmと少し細いタイプとして、サイズの「QH-02シリーズ」があります。

 「QH-02シリーズ」は、少しだけスリムなミニタワーATXケースですが、奥行きが長いためにスリムATXケースより場所どります。しかし、スリムATXケースより拡張性が優れており、奥行きが長い反面、作業性は容易であり、ビギナーの方には扱いやすいでしょう。


1-3 スリムATXケース用に用意したパーツ

2007年秋に最初に組み立てたときは、CPUは、Athlon 64 3500+が手元にあり、Socket939マザーボードは、2007年店頭から消えつつある中でMSIのマイクロATXマザーボード「K8M890M2-V」を買い置きしていたため、それを使うことにしました。

 その他の主要パーツとしては、DDR-400メモリー、DVDドライブ、FDD、SATA接続のHDDとドライブ類も、すべて手持ちのパーツを流用して組み立てています。

 その後、2008年5月の連休直前に、メインパソコン用にCore2 Quad Q9450を購入したため、それまでメインパソコンで使用してきたCore2 Duo E6600、Intelのマザーボード「DG965SSCK」、TranscendのDDR2-800メモリー1GBX2枚セット「JetRam JW2GDDR2-8X」を、このスリムATXケースに移植し、組み立て直しています。

 スリムATXケースの「CP-502LWH」は、電源レスPCケースであり、ATX電源ユニットが必要です。

右の画像は、Antec製の出力550WのATX電源ユニット「TruePower Trio TP3-550」です。

 この「TP3-550」も、メインパソコン用に購入した電源ユニットです。

 実は、メインパソコンの電源ユニットを「TP3-550」に交換して余ったEVER GREEN製の「SILENT KING4 550W」を使うつもりでした。

 しかし、スリムATXケース「CP-502LWH」で「SILENT KING4 550W」は使用できないため、「TP3-550」を使うことになりました。

 「CP-502LWH」を購入するときに、「SILENT KING4」が取り付けできないことはネット情報で知っていましたが、工夫すれば何とかなるだろうとも思っていました。詳しくは後述しますが、結果として「SILENT KING4」の電源スィッチ部がケースの電源収納スペースの取付金具にあたるため、物理的に取付不可です。

 スリムATXケースの電源レスモデルで電源ユニットを選ぶときは、電源スィッチ部と電源コンセントの位置を確認して、イレギュラーな配置になっているものは取付可能かどうか確認した方が良いでしょう。

 また、やはりコンパクトなケースであるため、あまり奥行きの長い電源は避けた方が良く、取り敢えず「TP3-550」を使いましたが、できればショートタイプ、奥行きが140mm以内、コネクタ着脱式が扱いやすいでしょう。

 奥行きが140mmより短いショートタイプの電源は、規格ではPS3規格(奥行き100mm)がありますが、現実に市販されているものはPS3に近い奥行き123mm程度のショートタイプ電源があります。

 このショートタイプのコネクタ着脱式のものは、執筆時点ではサイズの鎌力PS3プラグイン「KMRK-450PS3-PLUG-IN 」、サイズの剛力短プラグイン「GOUTAN-500-P」、Abeeの「AS Power Silentist S-480ES」が販売されており、奥行きが140mmの着脱式電源はENRMAX製のLIBERTYシリーズ、SKYTECのSKYTEC Power Panther Victoryシリーズ、サイズのCoRE PoWER セミプラグインシリーズがあります。

 なお「TP3-550」は、普通のミドルクラスのPCケースの電源として使うのであれば、静かでケーブルも品質が良く満足しています。

 2007年夏に「TP3-550」を選んだときに検討した他の候補としては、ENRMAX製の「LIBERTY ELT550AWT」、オウルテック(Seasonic)の「SS550HT」、サイズの「GOURIKI-P-550A」、Abeeの「As Power Silentist S-550B」あたりです。

 しかし、執筆時点で500Wクラスの電源では、玄人志向(Enhance社製)の「KRPW-V560W」、ENRMAX製の「MODU82+ EMD425AWT」、CORSAIRの「CMPSU-550VX」が人気があり、Antecの電源ユニットでは、2007年10月に発売されたNeoPowerシリーズの「NeoPower 550」が評判が良いようです。

 なお、同じ出力の電源を比べたときに、随分と価格差がありますが、ATX電源ユニットは、サイズのCorePowerシリーズが安い価格で発売されて以来人気があり、普通のパソコンであれば「CorePower2 CoRE-500-2007」で十分であり、それ以上メリットがないと高価な電源の意味がないでしょう。

 比較したときに、+12V出力の系統数と出力、着脱式ケーブルの採用、4ピンペリフェラルコネクタのイージープラグの採用、ファン口径や回転制御によるノイズレベルの水準など比べやすい項目もありますが、品質面では、日本製コンデンサや高品質105℃コンデンサの使用、ケーブルのシールドやコネクタのノイズ対策、消費電力の削減、入力電圧の変動への耐性、安定出力のための機能など、それぞれの電源がメリットのみアピールされているため比べにくいものです。

 比較的新しい電源ユニットであれば、+12V出力ラインは重視されているでしょうし、いずれも静音電源をうたっていますが、これらを数値やグラフで確認するとともに、肝心の品質面では平均故障間隔(MTBF)や保証年数を参考に、メーカーの品質へのこだわっている部分が好感が持てるかどうかでしょう。


2 スリムATXケースでの組み立て

コンパクトなPCケースでは、組み立ての手順については特に注意が必要です。

 スリムATXケースでは、ケースの前方下部に電源ユニットを配置することが普通ですが、この「CP-502LWH」も、電源ユニットの置き場所が前方下部であり、PCケースに先に電源ユニットを装着すると、後からマザーボードを組み込むことができなくて取り外さなければならない場合があります。

 またコンパクトケースでは、光学ドライブも、マザーボードの位置に被ってくることが多いため、普通に電源を取り付けて、ドライブを取り付けて、マザーボードを取り付けてというように何気なく作業をしていると、後から手戻りとなってしまうリスクがあります。

 一般的に、PCケースに付属するマニュアルは詳しくないことが多いのですが、「CP-502LWH」の簡単なマニュアルの英語表記を見ると、次の手順で組み立てるようにインストレーションガイドとして記載されています。

(1) フロントパネルと両サイドのサイドパネルを取り外す。
(2) マザーボードを組み込み、CPU等を取り付ける。(まだビデオカードは取り付けない)
(3) ケースとマザーボード間のケーブル(スイッチ・レッド類)を接続する。
(4) DVD、HDD、FDDなどドライブ類を取り付ける。
(5) 電源ユニットを取り付ける。
(6) 最後にビデオカードを取り付け、テストする。

 2007年末に最初に組み立てたときは、少しイレギュラーな手順でも概ねこの手順で不便とは思わなかったのですが、5月の連休中にCPU、マザーボード、メモリーを3点セットで換装したときは、電源ユニットやDVDドライブを何とか取り外さずにマザーボードを組み込めないかと手抜こうとしたものの無理があり、以下には、この組み直しのときに気づいたことを主に記載しています。


2-1 マザーボードの組み込み

最初に組み立てるときは、先にマザーボードを取り付けて、マニュアルどおりDVDドライブや電源ユニットは後から取り付ければ、普通のATXケースと同じように難しくはないでしょう。

 マザーボードの取り付けで一般的に注意することは、次の事項ぐらいです。

(1) マザーボードのネジ穴とスペーサーの位置が合っているか確認し不要なスペーサーは外す。
(2) I/Oバックパネルは、そのマザーボード用に先に交換しておく。
(3) マザーボードを置くときは、I-Oバックパネルの穴とツメに注意してピッタリ合わせる。
(4) インチネジかミリネジかを確認して使い、ネジを無理に強く締めすぎない。

マザーボードの換装のため、マザーボード「K8M890M2-V」を取り外すときはネジを外し少しずらして斜めに持ち上げて取り外すことができました。

 しかし、マザーボード「DG965SSCK」を取り付けるときは、電源ユニットやDVDドライブを外さないと物理的に入りません。

 MicroATX規格の標準のボードサイズは、24.4cm×24.4cmですが、すべて全く同じサイズということではなく、少し幅の狭いマザーボードもあります。

 「K8M890M2-V」は幅が2cm程度狭いため、右の写真のように取り外せたので、面倒なのでそのまま「DG965SSCK」を取り付けようとしても、左下の写真のようにDVDドライブや電源ユニットに当たって無理です。

やはり右上の写真のように、一旦電源ユニット(Antec製 TP3-550)を取り外し、DVDドライブ(Sony NEC製 AD-7170A)は当たらない位置まで外側にずらしてからマザーボードを取り付ける必要があります。

 少し幅の狭いマザーボードを探すということは非現実的ですが、いつかは奥行きの短い、できればコネクタ着脱式の電源ユニットに交換したいものです。このスリムATXケースは、ATXサイズのマザーボードとATX電源ユニットが使えるとしても、やはりケース内は狭いので、奥行きが短く不要なケーブルを使わない電源ユニットを使えば、作業性が容易になるとともに、ケース内のエアフローも改善されるでしょう。

 さて、この右上の写真の状態で、先にしておくことがあります。
 マザーボードの上に電源ユニットやDVDドライブがかぶるということは、その下の位置にあるコネクタには、後からケーブルが接続できません。

右の写真のように、FDD信号ケーブル、FDD電源ケーブル、ケースファンの電源ケーブル、スィッチ・RED類のケーブル、フロントコネクタ用のUSBの内部接続ケーブルは、先に接続しています。

 なお、HDD用の4基のSATAコネクタのうち2基は後からでも何とか挿せますが、電源ユニットの奥行きが長い場合はSATA信号ケーブルも先に差しておいた方が良いでしょう。

 これはマザーボードの換装のときに限らず、マザーボードの上に電源ユニットやDVDドライブがかぶる場合は、後から挿せないケーブルは接続しておくという手順に常に注意が必要です。

 電源ユニットやDVDドライブの奥行きが標準より長い場合は特に気をつける必要があり、このPCケースのマニュアルのインストレーションガイドの手順で、ドライブや電源ユニットを取り付ける前にケースとマザーボード間のケーブルを接続するように書かれているのはそのためです。

 一般的なマザーボードへのCPU・メモリーの装着やマザーボードの組み込みの説明は、サイト内の自作パソコン組立講座の「マザーボードへの装着」で詳しく解説してますので参考としてください。


2-2 内臓ドライブの取り付け

このスリムATXケース「CP-502LWH」は、HDD用の3.5インチシャドウベイが上部の前方と後方の2箇所にあり、2台までのHDDの取り付けは容易です。

FDDやカードリーダー等を取り付ける3.5インチ外部ベイと、DVDドライブ等を取り付ける5インチベイは、右の写真のように縦長であり、ドライブを水平方向にフラットには置けないので縦置きとなります。

 スリムケースや幅140mm未満のMicroATXケースでは、物理的に光学ドライブを本来のフラットに置けないので、縦置きとなりますが、ドライブ装着のネジ止めが難しいので工夫されています。

 このPCケースでは、3.5インチ外部ベイ用に専用の取付金具が用意されていて、この取付金具をFDDドライブに取り付けてからPCケースに取り付けます。

 また5インチDVDドライブは、ガイドレールを先にドライブに取り付けてから押し込む形で、PCケースにはスクリューレスで取り付けます。

 スリムATXケースでなくても最近のPCケースは、5インチベイ、3.5インチベイともにガイドレールでスクリューレスで取り付けるPCケースが多くなっていますが、HDDを3.5インチベイに取り付けるときは便利と思いますが、DVDドライブを5インチベイに取り付けるときはガイドレールがかえって扱いにくいことも多いと思っています。

スクリューレス方式は取り付けるときより、取り外すときに強い力が必要で不便と感じることが多いものです。

 ドライブを取り外すときは、右の写真のドライブ側面から開いているガイドレールをドライブ側に押し、ドライブを手前に引き抜くのですが、押したまま抜くために力を入れにくくて、引っ張り出しにくいのです。

 DVDもHDDもドライブは、内部でディスクが回転するため振動が発生し、振動を抑えるためにしっかりと固定することが必要ですから、あまり緩くするわけにはいかないのでしょう。

 スリムケースでは、便利なために5インチベイをスクリューレス方式にしているのではなくて、縦置きではドライバーで側面のネジ止めすることが難しいのでスクリューレスで留めている面もあり、止むを得ないことでしょう。

 このPCケースでは、右上の写真でわかるように、DVDを取り付けている5インチベイとFDDを取り付けている3.5インチベイの間にもう一つ5インチベイがあります。そのため使っていないガイドレールが1セットありますが、これは大切に保管していないと、5インチベイを使いたいときに困ります。

 PCIスロットカバーも同じように取り外したものをどこにしまったか忘れてしまうことが多いのですが、PCケースが何台かあると、どれがどのPCケースの付属品か区別がつかなくなっては困りものです。

 小物類は手持ちにあるのに買ってきたりして、しっかり保管しておかなければと時々反省していますが、特に専用金具は補充ができないので気をつけたいものです。

2-3 電源ユニットの取り付け

電源ユニットは、前述したようにEVER GREEN製の「SILENT KING4 550W」を使い回すつもりでしたが、物理的に取り付けることができないため、取り敢えずAntec製の「TruePower Trio TP3-550」を取り付けています。

なぜ「SILENT KING4」が使えないのかを含めて、スリムATXケース「CP-502LWH」にATX電源ユニットを組み込むときに気づいたことを書き留めておきます。

 電源ユニットは、右の画像のようにPCケース内のフロント下部に、電源スィッチのある面、つまり通常外に面する面を前に向けて置きます。

 写真で見て下部に、マザーボードやドライブ類に供給する出力ラインのケーブルが出ています。

 ゆえに、この「CP-502LWH」だけでなく、スリムATXケースで電源をフロント下部に置くタイプは、この向きとならざるを得ないでしょう。


PCケース内のフロント下部の電源ユニットを取り付けていない状態が右の写真です。

 PCケースの電源コンセントは、普通のPCケースと同じように、ケース後面上部にあり、そこからケース内を中継電源ケーブルで前に引き回しており、電源ユニットに接続するためのプラグが写真の下部に見えています。

 この電源プラグが見えている窓枠の範囲に、電源ユニットのコンセントと電源スィッチが納まらないと物理的に取り付けられません。

 なお、電源プラグが見えている窓枠の上の少し大きな窓は排気口です。

 排気はこのままストレートにケースフロントから出すのではなく、右側面に回し、そこで排気ファンで吸い出すようにして排気します。

 話を戻して、この電源プラグが見えている窓の上下の幅が狭いために、電源スィッチが当たって取り付けることができない電源ユニットがあります。

右の写真は、「TruePower Trio TP3-550」を取り付け、電源ケーブルを接続してフロント側から見た写真です。

 このように電源スィッチが窓枠にギリギリに納まっています。

 こういう凝った仕組みは個人的に好きで、SILENT KING4のように取付不可の場合は、金具を削って納まらないかと考えてしまうのですが、排気口の壁があるため無理でしょう。


右の写真は、「SILENT KING4 550W」の外部に面するところです。

 この赤色の部分、電源スィッチの写真で見て上半分が、ケースの窓枠の金具にあたるために取り付けできません。

 大方のATX電源ユニットは大丈夫ですが、電源ユニットのスィッチ部分の位置がイレギュラーなものは取り付けできるかどうかしっかりと確認する必要があります。

 スリムATXケースで使う電源ユニットは、この物理的に取付可能かどうかという問題に加えて、前述のように、マザーボードの換装などで作業性が容易かどうかということがあります。

 取り敢えず、「TruePower Trio TP3-550」を取り付けましたが、そのうち奥行きが短いプラグインタイプ(コネクタ着脱式)の電源ユニットに換装したいところです。

 電源ユニットを取り付けた後、出力ラインの電源供給ケーブルを接続する必要があります。

 しかし、ビデオカードを使用する場合は、その前にビデオカードを取り付けた方が作業がし易いため、ケーブルの配線の前にビデオカードを装着することが普通の手順であり、これも手持ちのビデオカードRADEON X1600XT搭載のXiAi製「XIAiX1600XT-DV256」を取り付けています。

 そしてケーブルは、マザーボード用のメイン24ピン電源ケーブルと田の形をした補助電源ケーブル、ケースファン用の電源ケーブル、HDD用のSATA電源ケーブル、DVDドライブ用の電源ケーブルを接続し、まだ接続していないHDD用のSATA信号ケーブル、DVDドライブ用のIDEケーブルなど信号ケーブルを接続しています。

 なお今回は、既にCPUとメモリーが装着されたマザーボードに換装しており、既にマザーボードのコネクタにCPUファンの電源ケーブルは接続済みですが、常にCPUファンの電源ケーブルを挿し忘れないように、くれぐれも注意してください。

 詳しい配線ケーブルの接続の説明は省略しますので、サイト内の自作パソコン組立講座の「配線ケーブルの接続」を参照してください。

そして右の写真のとおり完成です。

 スリムATXケースでは、ATXマザーボードが使えますが、今回は手持ちのMicroATXマザーボードを使い回したため、PCケース下部は余裕があります。

 そこに余分な出力ラインの電源ケーブルや、長すぎるケーブルの束をかためており、PCケース上部のCPU周りはスッキリしています。

 しかし、それでもゴチャゴチャしている感じであり、IDEケーブルをひも状のものに替えるとか、そもそもSATA接続のDVDドライブに換装するとか、余分な出力ラインが外せるコネクタ着脱式の電源ユニットが良いとか、改善したいという気持ちになります。

 しかし慌ててしなければならないことでもないので、このスリムATXケースで次にATXマザーボードに換装するときは、何とかしようと思っています。

 同じようにコンパクトなPCケースであっても、Enermaxの「CS-10068-MW」やAopenの「A340A」は、専用電源が付属しており、そのケースに必要もないほどの余分な出力ラインの電源ケーブルは付属していません。

 それでも、PCケースの専用電源か汎用のATX電源かどちらが良いかと言えば、専用電源もPFS規格等に対応していてもトラブルとなれば汎用ATX電源の方が対応しやすくて良いでしょう。幸いスリムATXケースは、一部取り付け不可のものがあっても大方のATX電源が使え、そのメリットは大きいでしょう。

2-4 Windowsのインストール

OSは、2007年秋に最初にAthlon64で組み立てたときは、WindowsXP Home Editionをインストールし、2008年5月の連休にCore2 Duoで組み直したときに、Windows Vista SP1をインストールしています。

 最初に組み立てたときのMSIのSocket939マザーボード「K8M890M2-V」は、VIAのグラフィック統合型「K8M890」チップセットを搭載しており、VIAのチップセットを使うのは久しぶりで、これが楽しみで購入したのですが、長年AMDのプラットフォームで活躍してきたVIAが今ではチップセットの一線から撤退していることは残念なことです。

 「K8M890M2-V」のBIOSは、Phoenix-AwardBIOSで設定画面は従来どおりの普通の画面であり、CD-ROMからBOOT可能なことを確認して、WindowsXPのインストールに入りました。

 ところがWindowsXPのインストールをしようとしても、BIOSでは認識しているSATA接続のHDDをWindowsインストーラが見つけられないのでインストールできません。

 マザーボードのSATAコントローラのドライバをWindowsXPのCD-ROMが持っていないためであり、WindowsXPのインストール開始直後に「F6」キーを押してドライバを読み込ませる必要があります。

 2001年末に登場したWindowsXPの初期バージョンであれば、当時はまだSATA接続(2000年11月SATA規格1.0制定)のHDDが主流ではなくて、HDD用のSATAコントローラがWindowsインストーラに組み込んでなくて別途ドライバが必要な場合もあり得ることは理解できますが、WindowsXP SP1のCD-ROMですから、インストールに必要なドライバぐらいは組み込んであると思っていました。

 ともあれVIAのサイトから「VT8237 Integrated Serial ATA RAID controller」をダウンロードして使う必要があります。

 具体的には、VIAのドライバのダウンロードページで「WindowsXP」→「IDE,RAID&SATA」→「VT8237 Integrated Serial ATA RAID controller」と進み、「Ckick here to begin free downlad」をクリックしてドライバをダウンロードできます。

 このダウンロードファイルを解凍し、うちVRAIDDrvフォルダのdrvdiskフォルダを開き、その中のフォルダとファイルを全部(3つのフォルダと1つのファイル)をフロッピーディスクにコピーして準備は完了です。drvdiskフォルダ内のX64フォルダの中身のみコピーしても可能ですが、VIAの説明どおりdrvdiskフォルダの中身全部コピーした方が間違いないでしょう

WindowsXPのインストールを開始して、すぐに画面の下端に、「Press F6 if you need to install a third party SCSY or RAID driver」と表示されたら「F6」キーを押します。

 しばらく普通に進行しますが、その後WindowsSetupの画面が表示され、「S」キーを押し、続いてDrive Aにサポートディスクを入れるように表示されるため、先ほど準備したフロッピーディスクを挿入し「Enter」キーを押します。

 この後、右の画面が表示され、「VIA V-RAID Controller Series(WindowsXP/SRV2003)」を選んで「Enter」キーを押すとフロッピーから読み込まれ、その後、「Enter」キーを押すとWindowsXPのインストールに戻って続行されます。

 そして、インストールするドライブの選択先として、SATA接続のHDDが選択できるようになっています。このVIAのSATAコントローラは、VIAチップセット搭載マザーボードでは比較的よく使われているサウスブリッジVT8237シリーズ用ですから、同じサウスブリッジで同種の問題があればと思い書き留めました。

 そのほかのWindowsXPのインストールの手順は同じですから、詳しくは、サイト内の「WindowsXPの導入」を参考としてください。

 5月の連休に組み直したときは、それまでメインパソコンで使用していたマザーボードに換装しており、HDDもそのシステムディスクを起動ディスクとして移設し取り付ければ、主要なパーツ構成は替わっていないので、そのままWindowsが起動してしまいます。

 しかし、メインパソコンはテスト用も含めて多くのアプリケーションをインストールしているため、セカンドマシンでは、そのままの環境では使い難く、Windowsを新規インストールし直した方がスッキリとして良いので、WindowsXPとWindowsVistaと両方、デュアルブート可能なようにインストールしています。

 このマザーボードのインテル製「DG965SSCK」のBIOSは、Intel-AMIのBIOSであり、パソコン起動時に「F2」キーを押すと設定画面に入れます。

 なお、BIOSの設定画面に入って確認することは、サイト内の「Core2 Duo PC自作」で、最初にこのマザーボードで組み立てたときに説明しており、参照してください。

 このパソコンのハードディスクは、Seagateの「ST3200822AS」を使い回しており、容量200GBを4つのパーテーションに分けており、このC:ドライブにWindowsXP HomeEditionをインストールし、D:ドライブにWindows Vista SP1をインストールしています。

 デュアルブートにするために新規インストールする場合は、先にXPをインストールして、その後Vistaをインストールすることが手順であり、VistaをインストールするドライブはXPをインストールしたドライブより後順位のドライブにインストールすることがトラブルを避けるためのセオリーです。

 1台のHDDの分割したパーティションにインストールするときは、今回のようにC:ドライブにXP、D:ドライブにVistaと順にインストールして問題ありませんが、もし複数台のHDDでデュアルブートしたり、後からXPをインストールせざるを得ない状況などでトラブルがあるのであれば、修正できますので、サイト内の「VistaとXP デュアルブート」を参考としてください。

 また、Windows Vista SP1のインストールは、SP1適用前のインストールと基本的には同じ手順ですから、これもサイト内の「Windows Vistaの導入」のインストールの手順を参考としてください。

2-5 動作確認・おわりに

スリムATXケース「CP-502LWH」のフロントパネルには、右の写真のように、ディスプレイパネルが付いています。

 このディスプレイでは、ケース内温度、2基のケースファンの回転状況、HDDアクセス、時刻が表示されます。

 そしてパソコンの電源を入れた後に、表示されるケースファンのうち1基、ファン2が回っていないことに気づきました。

 PCケースを開けて確認してみると、2基の後面60mmファンのうち下の位置にあるファンが回ってなく、故障かと思いましたが、ファン1とファン2の電源供給ケーブルを差し替えて起動してみると、今度はファン1の方が回転しないため、どうやらファン自体の故障ではないようです。

 回らない方のケーブルの断線かと思って再度確認してみましたがそうではなく原因が解らなかったのですが、しばらくパソコンを使っていてふと見ると、両方ともケースファンが回っています。

 単にインテリジェントファン、つまり最初は1基だけ低い回転で回り、ケース内の温度が高くなると回転数が上がり始め、そのうち2基目のファンも回るという賢いファンということです。

 60mmファンと口径が小さいので少しうるさいかもと思っていましたが、ファン自体も静かで、その上ファンの回転を必要がないときは抑えるため予想以上に静かです。

 Core2 Duo E6600のTDPは、65Wと低く抑えられており、スリムATXケースでも、ケース内温度が異常に高くなることはないと思っていましたが、ベンチマークテストSuperΠで3355万桁の22分15秒の計算後でも、ケースのディスプレイ表示で33.0℃と、この季節にしてはそれほど高くないでしょう。

 また、冷却のためにファンの回転数が上昇することは止むを得ないことですが、この33℃程度の温度では、ケースファンもブン回るということもなく思いのほか静です。

 Core2 Duo E6600のTDPが低いメリットをあらためて実感したという感じですが、E6600のベンチマーク等は変わらないので、これもサイト内の「Core2 Duo PC自作」を参照してください。

右の写真は、使用するために電源を入れた状態です。

 スリムケースはそれほど場所どらないため机の上に置いても良いのですが、机の脇の床に置いた方が納まりがよいので、そうしています。

 最近の自作パソコンのPCケースは、デザインが良いものが多くなっており、コンパクトなパソコンでも、メーカー製のパソコンのデザインより優れていると感じるものが多くなっています。

 既にスリムATXケース「CP-502LWH」も後継モデルが発売され、そのデザインも新鮮さを感じますが、デザインが良いからといって、PCケースばかり買い換えることができないのが残念です。

 将来は、欲しくなるようなPCケースが次々と出てくると、外側のPCケースのみ買い換えて気分を変えたくなるかもしれません。

 なお、コンパクトなPCケースも最近は工夫されて組み立て易くなっていますが、そうした工夫がイレギュラーなため、ビギナーの方は、基本的な普通サイズのミドルタワーATXケースの方が組立作業が容易でしょう。

 また、2008年5月の連休中にCore2 Quad Q9450を使い組み直したメインパソコンについては「Core2 Quad PC自作」で説明していますので参考としてください。

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自作パーツの選び方 − CPU マザーボード PCケース・電源 メモリー HDD・SSD
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(2008年5月11日 当初執筆)

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