Windows7への乗り換え

Windows7が2009年10月22日に発売されましたが、Windows Vistaの発売後3年を経過していない早い時期に登場した Windows7 のハードウェア要件は Vista とほぼ同等であり、既存のVistaがインストールされているパソコンでは、OSをWindows7に乗り換えて使い続けることができます。

 Windows7は、Vistaで不評であった部分が改善され好評ですが、かといって慌ててWindows7に乗り換える必然性はなく、個々のパソコンのハードウェアやソフトウェア環境、また使い方によって適切な乗り換えの時期や方法を検討する必要があり、そのために参考となる情報をまとめています。

なお、このファイルは「My Free-style PC」の「Windows初心者コーナー」のファイルです。
検索エンジン経由で、このページを訪問いただいたのであれば、サイト内の他のファイルも是非ご覧ください。


 目 次

1 Windows7へのアップグレード

1-1 Windowsの変遷とEditionの種類

Windowsの種類は、かつてはWindows95、98、Meがホームユース向け、Windows NT、2000がビジネス向けと分かれていましたが、Windows XPで統合され、Windows XPのProfessionalがビジネス向け、Home Editionがホームユース向けというようにEditionで区別されることとなりました。

 そしてWindows XP以降の製品版またはDSP版は、次の表のEditionがリリースされていますが、ホームユース向けであってもOSとしての根幹部分はビジネス向けと同じとなって安定したOSとなり、その結果、各Editionの相違としては、対応機能の相違と、サポート期間となっています。

  Windows XP Windows Vista Windows7
ホームユース向けのEdition Home Edition Home Basic Home Premium
Media Center Edition Home Premium
ホームユース向け?Edition Ultimate Ultimate
ビジネス向けEdition Professional Business Professional

Windows Vistaの最上位のEditionであるUltimateは、Home PremiumとBusinessのすべての機能が使用可能であり、Vista発売当初は、日本国内ではマイクロソフトも、延長サポートが適用されるビジネス向けのEditionと説明していましたが、米マイクロソフトがUltimateを一般消費者向け製品と位置づけたため2007年4月時点には延長サポートの対象外とWebページでの表記も書き直されました。

 このことに対する報道メディアの批判にマイクロソフト日本法人は、米マイクロソフトに延長サポートの適用を働きかけていると回答していますが、最終的にはWindowsXP Home Editionの延長サポートが適用されることとなったように、一般消費者向けながらも延長サポートが適用されるという結着の可能性はありそうで、是非そうなってほしいものです。

 Windows7では、Home Premium、Professional、Ultimateと3種類のEditionが市販されており、Windows7でも最上位のEditionであるUltimateは、今度はWebページ(マイクロソフトサポートオンライン)でも延長サポートの対象外、つまりホームユース向け製品となっていますが、この誤解が生じやすいことをPR活動や購入の際に注意喚起しているわけではないので相変わらずあいまいにしていると感じます。

 今のところUltimateは延長サポートが適用されないホームユース向けということになりますが、それを前提にWindows7ではどのEditionを選択したらよいかの説明は後述することとして、まず先に各Editionの主な対応機能の違いについて次の表で整理しています。

Editionにより違いのある主な機能 Home
Premium
Professional Ultimate
Backup and Restore Center(バックアップと復元)
Windowsサーバーのドメイン参加 ×
Windows XP Mode でのアプリケーションの実行 ×
位置自動認識印刷(プリンタの自動切り替え) ×
BitLocker ドライブ全体の暗号化 × ×
35言語の多言語で利用可能 × ×

Windows Vistaでは、Home PremiumがサポートしているWindows AeroをBusinessが対応していないため、どちらが上位Editionか解りにくかったのですが、Windows7では、Home Premium、Professional、Ultimateの順で対応機能が追加されており、機能的には序列がはっきりしています。

 このWindows7では、進化したWindows Aero、Windowsマルチタッチ、リモート再生などWindows7ならではの新しい機能は、どのEditionでも対応している機能が多く、ホームユースとしては一般的にはHome Premiumで十分ということであり、あえて上位のEditionを選ぶとすると、そのEditionで付加されている機能が本当に必要かと自問自答して結論を出すことになります。

 上の表のとおりProfessionalでは、Backup and Restore Centerのネットワークドライブへのバックアップ機能やWindowsサーバーのドメイン・ネットワークへの参加というようにネットワーク環境で便利な機能が追加され、また既存のWindowsXPに対応するアプリケーションがWindows7で動作しない場合に救済するWindowsXPモードが付加されており、ビジネスユースのPCがWindows7に移行し易いような配慮がされています。

WindowsXPモード対応CPUについて  
 パソコンに搭載されているCPUが、仮想化技術(Virtualization Technology)に対応していないとWindows7のWindows XPモードは利用できません。

 そのため、Intel製CPUではIntel VTに、AMD製CPUではAMD-Vに対応するCPUがパソコンに必要となりますが、いずれも比較的新しいCPUは対応しているものの、廉価版(Celeron、Sempron)シリーズなど低価格なCPUは新しくても対応していないものが多くあります。

 Intel製CPUの場合、スペック比較ページからCPUのシリーズ毎にIntel VTに対応しているかどうか確認できますが、以下のデスクトップPC向けのCPUはIntel VTに対応しています。

<Intel VT対応CPU>
 Core i7シリーズの全CPU、Core i5シリーズの全CPU、Core i3シリーズの全CPU
 Core2 QuadシリーズのQ9000番台の全CPU、Q6000番台の全CPU、Q8000番台はQ8400のみ
 Core2 DuoシリーズのE8000番台のE8200以上、E6000番台の全CPU、E7000番台はE7600のみ
 Pentium EEシリーズはEE965とEE955、Pentium EシリーズはE6500とE6300
 PentiumDシリーズは900番台の型番末尾「0」のCPU、Pentium4は672と662のみ

 なお、Intelでは低価格のCPUでもIntel VTへの対応を進めており、新たに出荷されるリビジョンではIntel VTに対応する場合があります。(ほとんどのCeleronは非対応)

 AMD製CPUの場合、仕様比較ページの左側の検索「Virtualization」欄で「Yes」を指定して検索するとAMD-Vに対応しているCPUがリストアップされますが、以下のデスクトップPC向けのCPUはAMD-Vに対応しています。

<AMD-V対応CPU>
 Phenom IIシリーズの全CPU、Phenomシリーズの全CPU、Athlon IIシリーズの全CPU
 Athlon 64 FXシリーズのFX-62、FX-70、FX-72
 Athlon 64 X2(Athlon X2)シリーズの一部、Athlon 64シリーズの一部

 なお、Athlon64、Athlon 64 X2(Athlon X2)シリーズの場合は、ほぼSocket AM2以降のCPUがAMD-Vに対応していますが、Athlon 64 X2はSocket AM2版でも非対応のものが含まれており、詳細型番を仕様比較ページで確認してください。(Sempronは非対応)

また、Ultimateは、Professionalで追加された機能に加えて、セキュリティ強化のためにドライブ全体の暗号化によりデータを保護するBitLockerが追加され、他に多言語対応も加わっていますが、いずれも一般ユーザーにとっては必要性が低いものでしょう。

 ゆえに機能面で留意することは、BitLockerが必要であればUltimate、ネットワーク環境での利便性の確保またはWindowsXPモードが必要であればProfessional、これらの必要性がなければHome Premiumで十分ということになります。

 なお、メーカー製パソコンでは、仮想化技術(Virtualization Technology)に対応していない低価格のCPUが使われていることが多く、またCPUは対応していてもマザーボードのBIOSが対応していないとWindowsXPモードが利用できないので確認してください。

 次の表は、Windows XP、Vista、Windows7の各Editionのサポートライフサイクルに従って、サポート期間が早く終了する順にリストアップしています。

Windowsの種類・Edition サポート期間 延長サポート期間 備 考
Windows Vista Home Premium
 2007/01/25発売
2012年 4月10日 対象外  
Windows Vista Ultimate
 2007/01/25発売
2012年 4月10日 対象外  
Windows XP Home Edition
 2001/12/31発売
2009年 4月14日 2014年 4月8日 2007/1/25
に延長決定
Windows XP Professional
 2001/12/31発売
2009年 4月14日 2014年 4月8日  
Windows 7 Home Premium
 2009/10/22発売
2015年 1月13日 対象外  
Windows 7 Ultimate
 2009/10/22発売
2015年 1月13日 対象外  
Windows Vista Business
 2007/01/25発売
2012年 4月10日 2017年 4月11日  
Windows 7 Professional
 2009/10/22発売
2015年 1月13日 2020年 1月14日  

Windows Vista発売直前に、Windows XPのHome Editionのサポート期間が2014年4月8日までと延長サポートが適用されることになったため、ホームユース向けEditionのサポート期間は、VistaとXPが逆転し、Vistaが2年早くサポートが終了することになっています。さらに前述のとおり、Ultimateもホームユース向けEditionとされたため、これは高価なVista Ultimateを購入したユーザーにとっては理不尽と感じることでしょう。

 実は、Windows7でもUltimateは、ホームユース向けで延長サポートが適用されず、2015年1月13日までのサポート期間となっており、マイクロソフトのサポートライフサイクルとして一般消費者向けのEditionは原則として発売後5年間という決め方自体が不適切と感じます。

 つまり発売直後に導入すれば、5年間のサポートが受けられるのでまだしも、発売後3年たって導入すれば、残る2年間しかサポート寿命がないものを売っていることになり、少なくともサポート期間の決め方は発売後ではなく販売終了後5年間とするのが普通の商慣行上では常識でしょう。

 この背景には、3年も経てば次期Windowsを開発し投入するというロードマップがあるとしても、これからの時代は技術的に成熟している中でのフルモデルチェンジは難しく、マイナーチェンジであれば乗り換えの必然性も少ないでしょう。

 Windowsのシステム情報で確認するOSのバージョンは、WindowsXPが5.0.・・・、WindowsXP SP2以降が5.1.・・・、Vistaが6.0.・・・、Windows7が6.1.・・・であり、このバージョンナンバーを見れば、Windows7が完成度が高い良いバージョンに進化したとしてもマイナーチェンジであり、本来はVistaのSecond Editionとしてリリースされ、Vistaユーザーには無償で提供されても良かったのではと思うところです。

 Windows7の製品版のマイクロソフトが発表した参考価格は、Home Premiumが24,800円、Professionalが37,800円、Ultimateが38,800円とProfessionalとUltimateの価格差がわずか1,000円のため、Ultimateがお買い得という論評もありますが、機能的にはBitLockerが要るかどうかであり、サポート期間を重視すれば、この両EditionではProfessionalの方が選び易いでしょう。

 一方、Windows7のDSP版のFDDをバンドルする発売当初の価格は、Home Premiumが13,000円台、Professionalが16,000円台、Ultimateが22,000円台が比較的リーズナブルな実勢価格であり、DSP版の方はコストを重視しても、Professionalが魅力的となっています。

Windows7のDSP版について  
 Windows DSP (Delivery Service Partner) 版とは、特定のハードウェアと紐付けされて (バンドルされて) 販売される Windows のことを言い、一般には中、上級者向けの製品です。
 DSP版は、同時に購入するメモリやハード ディスクなど、コンピューターのパーツと一緒に使い続ける必要があります。
 DSP版は、広い意味では OEM版の 1 つですが、OEM版とは異なり提供元独自の仕様変更は加えられず、汎用コンピューター向けの Windows として提供されます。

 以上がマイクロソフトのサポートページでDSP版について説明されている原文です。
Windowsの製品版は高価であり、日本国内で使用されているほとんどのパソコンがOEM版(メーカー製PC)かDSP版(主に自作PCやショップブランドPC)が使用されており、販売者向けのマイクロソフトDSP版ライセンス早わかりガイドでは、パーツのアップグレードと一緒にOSをアップグレードする手段として価格が安いDSP版がお勧めと説明されています。

 DSP版とのバンドルパーツは、かつてはFDDが故障しなくて長く使用できるため人気があり、DSP版とFDDのセット販売が多かったのですが、最近では、DVDなど光学ドライブ、HDD、メモリー、ビデオカード、CPU、マザーボード、その他内臓拡張カードなどとセットで購入できる店が多くなっています。

 将来的に長く使用する予定のパーツとバンドルすることが好ましく、これからの時代はFDDは古いパーツとなって使われなくなりつつあること、またライセンス認証との関係でマザーボードは避けた方が良いかも知れませんが、技術的に成熟してきているパーツが多くなって、頻繁にパーツを交換するつもりが無ければ、あまり寿命を意識しなくても良くなってきています。

 唯一DSP版の弱点は、マイクロソフトの技術サポートを直接受けられないことですが、これはメーカー製パソコンのOEM版でも同じであり、ハードウェアの異なるパソコンのサポートを電話で解決できることは限られ、Web上のサポートページを確認するしかないのが現状であり、直接サポートを受けられないデメリットは無いに等しいでしょう。

 Windows7のDSP版は、32ビット版と64ビット版のどちらかを選んで購入しなければならず、どちらも利用可能な製品版とは、そこで差が付いていますが、いずれも世界標準の正規のWindows7をインストールできるため、製品版は32ビット版と64ビット版の両方DVDが付属して利用可能というアドバンテージで価格バランスを取っているのでしょう。

 製品版の32ビット版か64ビット版かは、どうせ1ライセンスで、どちらか選んで使用しなければばなければならないため、結論としては、メーカー製パソコンも含む既存のパソコンでWindows7に乗り換えるためにはDSP版がベストです。

そもそもWindows7に乗り換える必要があるのか、いつ乗り換えるのかという時期と乗り換えの方法は後述しますが、乗り換えるとすると、これから長く使用できるEditionがベストということで、初めから延長サポートが確実に適用されるビジネス向けEditionを選ぶこと、つまりWindows7では2020年1月14日までサポートが適用されるProfessinalが最善でしょう。

 ただし発売後の早い時期に導入するのであれば、価格の安いHome Premiumを選択すれば導入コストを抑えることができ、すべての機能が利用できるUltimateを購入すればオールマイティの安心感が得られるでしょう。このホームユース向けの両Editionでも、XPの前例のようにサポート期間の終了間際に延長されるかもしれませんが、それは今の段階では不明であり期待するしかないでしょう。

 また、それぞれのEditionで32ビット版と64ビット版が用意されており、Windows7の製品版では32ビット版と64ビット版のどちらも利用可能ですが、DSP版ではどちらかを選択することになります。

 Vistaでも64ビット版を選択することができましたが、無線LANアダプタなど64ビット版用のデバイスドライバが入手できないものがあることがネックとなって、Vistaでは32ビット版を使用しているユーザーが多いという状況です。

 64ビット版のメリットは、将来64ビット対応アプリケーションが増加したときに処理速度が速いなど本来の真価を発揮するものですが、現時点でもシステムメモリーとして4GB以上のメモリーが利用可能となるというメリットがあり、大容量メモリーが役に立つ使用環境に適しています。

 MicrosoftはWindows7の発売に向けて、製品候補版(RC版)の段階から64ビット版のデバイスドライバを用意してきており、一般的なデバイス構成であれば64ビット版のWindows7が動作する環境が整ってきており、比較的新しいパソコンで、無線LANアダプタ、プリンタ、ビデオカードなど使用しているパーツの64ビット版のドライバが入手可能であれば、64ビット版のWindows7を選べば良いでしょう。


1-2 Windows7のハードウェア要件

Windows7のハードウェア要件(ハードウェア関連のシステム要件)は、下の表のとおり、Vistaのハードウェア要件とほぼ同等となっています。

 このハードウェア要件のうち、CPUの動作クロック1GHz以上と、グラフィックスのWindows Display Driver Model1.0 以上のディスプレイドライバとDirectX9対応のグラフィックスプロセッサ(GPU)については、32ビット版も64ビット版も同じですが、システムメモリは32ビット版で1GB、64ビット版で2GBで、HDDの空き容量は32ビット版で16GB、64ビット版で20GB必要と、64ビット版の方が厳しくなっています。

  Windows XP Windows Vista
(Windows Aero要件)
Windows 7
CPU 300MHz以上のプロセッサ 1GHz以上のプロセッサ
または64ビットのプロセッサ
1GHz以上のプロセッサ
または64ビットのプロセッサ
システムメモリ 128MB以上 1GB 1GB(32bit)
2GB(64bit)
グラフィックス Super VGA (800×600) 以上 Windows用ディスプレイドライバ
128MBのグラフィックメモリ
ハードウェアによるピクセルシェーダ2.0、1ピクセルあたり32ビットの色深度
WDDM1.0以上のWindows用ディスプレイドライバ
DirectX9 GPU
ハードディスク 2.1GB以上 40GB以上の容量
15GB以上の空き容量
16GB以上の空き容量(32bit)
20GB以上の空き容量(64bit)

WindowsVistaが発売された時点では、それ以前のWindowsXPのハードウェア要件と比べて、大幅にハードルが高くなったため、メモリーの増設やビデオカードを追加しないとクリアできない既存のパソコンが多かったのですが、今回のWindows7の32ビット版への乗り換えは、Vistaを使用しているパソコンではハードウェアを特に強化しなくても支障がないでしょう。

 またWindows7の64ビット版を選ぶとしても、ここ数年のパソコンはシステムメモリ2GB、500GB以上の大容量HDDを搭載していることが普通であり、64ビット版のハードウェア要件をクリアしていることが多いでしょう。

 つまりVistaが発売された3年前のパソコンでも、Windows7をインストールして使用することが可能であり、それ以前のパソコンでWindowsXPから乗り換える場合は、Windows7のハードウェア要件を満たしていないのであれば、ハードウェアの強化が必要となります。

 幸いWindows7のDSP版は、メモリー、ビデオカード、HDDなどをバンドルパーツとして一緒に購入できるため、ハードウェア要件を満たしていない部分を強化して使用することができます。

 なお、最近はCPUの交換はマザーボードを取り替えなければならないことが多いでしょうが、その他のパーツは容易に換装できます。また、メーカー製パソコンでも、メモリーやHDDの増設や交換は可能でしょうが、ビデオカードを追加する必要がある場合は、ビデオカードを使用可能かどうか、そのパソコンのマニュアルを確認してください。


2 Windows7のメリット

2-1 Windows7の新機能の概要

WindowsXP以降、OSとして最も重要である安定性については、ある程度のレベルに既に達しており、組み込みパーツや周辺機器のサポートも、現行の製品はWindowsXPで動作することを前提に開発されています。

 そしてVistaでは、マルチメディア系の処理作業などに必要なアプリケーションを標準で組み込むなど多機能化によって利便性を良くする方向に進化しましたが、そのためにリソースを消費し重くなったこと、またセキュリティの強化のために採用したUAC(ユーザーアカウント制御)が煩わしいということで、かえって常時使用するユーザーの評判を落とすことになりました。

 そしてWindows7では、不評のUACがユーザー自らが意図して行ったタスクは標準では警告しないようにするなど改良され、またホップアップ警告のバルーン表示も減らすことが可能なことなど、ユーザーに不快感を与えないように配慮されており、また常駐するアプリケーションを減らし負担を軽くし、基本操作や新機能も簡単に軽快に動作することを狙いとして設計されています。

Windows7が起動したデスクトップの初期画面は、右の画像のとおりシンプルなものです。

 Vistaにあった右端のガジェットの表示スペースが無くなり、必要であればガジェットはデスクトップ画面のどこでも配置できるようになっています。

 また、WindowsXPやVistaに比べてタスクバーの幅が太くなり、機能が強化されています。

 このタスクバー上の表示は、XPからVistaになって「スタート」ボタンから文字が消え、さらにWindows7になって起動中のアプリケーションやファイル名の文字がなくなっており、さらにアイコン化が進んでいます。

 起動したデスクトップ画面からは、何が新しくなったのか見た目には分からないのですが、使用すると基本操作関係など多くの項目が改良されており、その主な事項を次の表で整理しています。


区 分 主な機能 新機能の特徴または主な改良内容
基本操作関係 検索機能 検索速度もアップし、外付けHDD、ネットワーク PC やライブラリについても検索可能
ジャンプリスト 最近開いたファイル、Web サイトなどの項目を、開くときに使用したプログラムごとに整理して一覧表示するジャンプ リスト機能を新設
Windows Aero Aeroプレビュー、Aeroシェイク、スナップ機能の追加により、ウィンドウの表示、最小化、切り替えなどのウィンドウ操作を高速化
タスクバー タスクバー上のアイコンの並べ替え、サムネイルだけでなく全画面プレビューの表示、任意のプログラムのタスクバー上への固定、ジャンプリストの利用などアクセスの迅速化
Tablet PC ペンの操作性の改善、タッチ スクリーンのツールとして指で右クリックメニューにアクセスするためのタッチポインタの導入など機能強化
Windows タッチ タッチパネル画面付きの PC を使用すると、指での操作が可能であり、Windows7では2本の指を使うマルチタッチ テクノロジーを初めて搭載
システム関係 アクション センター セキュリティセンター、バックアップと復元、トラブルシューティングが統合されたアクションセンターは、ホップアップ警告バルーンを削減しつつPCの安全管理を強化
デバイス管理 スタートメニューからアクセスできる「デバイスとプリンター」の画面で管理の利便性が向上
Windows ReadyBoost システムメモリの不足をUSBフラッシュメモリで補う機能で、対応フラッシュデバイスの種類の増加や複数のデバイスの使用など機能強化
スタートアップ修復 Windows の起動を妨げる問題を診断し、修復する機能で、Windows 7 ではHDDにインストールされることで利便性を向上
ユーティリティ関係 Media Player 12 リモート再生、リモート メディア ストリーミング、タスクバーからの再生、プレビューモードでの再生などの機能の追加
ガジェット 画面上のどこにでもガジェットが配置可能となり、見えないときにも、Aero プレビューを使用して、すぐに再表示可能
ライブラリ ライブラリは、PC内部またはネットワーク全体に散らばって保存されているファイルを一ヶ所で管理することができる新機能
アクセサリ 電卓、ペイント、付箋、ワードパッドの機能改良と画像や Web ページの一部などのスクリーン ショットを撮るSnipping Toolなどの新設
Internet Explorer8 クイック検索、アクセラレータ、Web スライスなどWebアクセスの高速化とSmartScreen フィルターなどセーフティ機能の強化
セキュリティ関係 ユーザー アカウント制御 アクセス許可を必要とする変更を自分で行おうとしている場合には通知されないようにする設定などUACの設定調整が可能
Windows Defender スパイウェアや有害なソフトウェアから防御する機能で、通知の簡素化やスキャンオプションの多様化と、コンピューターへの負担の軽減

上の表では、あまり変わってない機能や普段それほど使用しない機能は省いていますが、このほかにもシステムの復元とバックアップ、Windowsファイアウォール、ネットワーク接続設定の簡易化など多くの機能が改良されています。

 また、ゲーム エクスプローラーやMedia Centerなど使い勝手を良くするためのちょっとしたアイデアを採用し、操作性の向上を図るというポリシーは、時期Windowsでも引き継がれていくことでしょう。

 なおWindows7では、Windowsメール、フォトギャラリー、ムービーメーカーなどのアプリケーションは含まれていなく、必要であればマイクロソフトのダウンロードサイトから無料でダウンロードして利用するように提供方法が変更されており、これらのアプリケーションは一括して入手できるように、「Windows Live おすすめパック」が用意されています。


2-2 Windows7の利便性

Windows7は、起動時に読み込む常駐プログラムを少なくすることでメモリ使用量をWindows Vista より少なくして、軽快に動作するようにパフォーマンスが改善されているとアピールされています。

 そこで同じハードウェア条件で比較することとして、Windows7、Vista、WindowsXPのいずれも起動可能なパソコンで、トリプルブートの起動OS選択画面で、それぞれのOSを選択した以後の起動にかかる時間と、終了ボタンをクリックした後で電源が切れるまでの時間を調べてみました。

 起動が完了する時間は判りにくいのですが、一応マウスポインタの砂時計が終了するまでとして、Windows7とXPが44秒、Vistaが1分11秒であり、更新の適用などの必要がない通常の終了に要する時間は、Windows7、Vista、WindowsXPのいずれも12〜13秒とほとんど変わらないという結果です。

 つまりWindows7の起動と終了に要する時間は、Vistaと比べれば起動が速くなったものの、WindowsXPと比べれば、起動も終了も速さはほぼ同じということです。

 次に、ファイル操作の時間を確認するため、複数のファイルが保存されている計2GBのフォルダのコピーと移動に要する時間を計測してみました。

Windowsの種類 別のHDDにコピー 別のHDDに移動 同じHDDの別のパーティションにコピー
Windows XP SP2 1分56秒 2分46秒 3分 6秒
Windows XP SP3 1分16秒 1分43秒 2分27秒
Windows Vista SP2 59秒 1分16秒 1分33秒
Windows 7 57秒 1分17秒 1分32秒

Windows Vistaでは、初期バージョンからSP1(Service Pack1)の適用によって、ファイルのコピー機能が大幅に強化されており、SP1の適用によってファイルのコピーと移動が明らかに実感できるほど速くなることがアピールポイントでしたが、その後のVista SP2でも上の表のとおり高速であり、Windows7とほぼ同じ速さです。

 コピーや移動に要する時間は、HDDの処理速度の関係で移動元と移動先のドライブを変更すれば結果が少し異なることや、同じファイルを同じシチュエーションで何度か繰り返してコピーしても全く同じ結果になるとは限らないのですが、Vistaでは稀に少し遅くなることがあっても、Windows7ではどんな場合でも安定して速いという傾向があるようです。

 Windows XPでは、そのSP2以前からVistaのSP1以降やWindows7に乗り替えれば明らかに早くなったと実感できますが、XPもSP3の適用でかなり改善されており、HDDを整理するなど大容量のフォルダを移動するような場合でなければ気にならないレベルでしょう。

 結論としては、Windows7は起動と終了がXP並みの速さで、ファイルのコピーや移動の速度がVista SP2をわずかながらも上回り、確かに良くなっているということですが、しかし劇的に速くなったということではなく、むしろ軽快さではWindows Aeroの改善がポイントでしょう。

 Vistaで導入されたWindows Aeroは、透けて見えるグラス風の洗練されたユーザーインターフェイスのことですが、Windows Aeroを適用すると、Vistaでは「Windowsフリップ」と「Windowsフリップ3D」などのウィンドウ操作機能が使用できるメリットがあります。

 Windows7では、Windowsフリップとフリップ3Dが改良されて、全てのウィンドウをワンクリックで最小化したり特定のウィンドウを表示する「Aeroプレビュー」、特定のウィンドウ以外をすばやく最小化する「Aeroシェイク」、全画面表示や並べて表示などの表示方法をドラッグ&ドロップで瞬時に切り替える「スナップ機能」が追加されており、ウィンドウ操作の高速化が図られています。

 このウィンドウ操作は、少し太くなったタスクバーが活躍しており、右下の画面では目新しい機能の一部を説明しています。まずタスクバー左端の「スタート」ボタンをクリックして表示されるスタートメニューの右側の欄に「デバイスとプリンター」が追加されデバイスの管理がし易いように改良されていますが、一方「最近使ったファイル」という項目がなくなっています。

しかし無くなったのではなく、プログラム毎に「最近使ったファイル」が表示されるように変更されています。

 右の画面は、スタートメニューの左側の「はじめに」という項目の矢印をクリックした状態であり、この右側に「Windows7の詳細情報」以下9項目のタスクが表示されています。

 このスタートメニューの左側がプログラムであれば、その矢印をクリックすると、右側に「最近使ったファイル」がリストとして表示されます。

 次に、タスクバーの右側に表示されるアイコンは、数が多いと普段は隠れていて矢印をクリックすると表示されるアイコンがあります。

 この隠れているアイコンの表示先が、Windows7ではタスクバー上ではなく、右の画面のようにタスクバーより上にホップアップウィンドウとして表示されるように変更されており、隠れているアイコンが表示されてもタスクバーが狭くならないように改良されています。

 Aeroプレビューは、このタスクバーの右端の部分にマウスカーソルを当てるだけで開いているファイルが全て透明化し、デスクトップ上の隠れているアイコンやガジェットが確認できる機能であり、このタスクバーの右端の部分は、右上の画面の説明のように、クリックすると開いている全ての画面を一括して最小化でき、再度クリックすると再表示可能と手間が省ける便利な機能です。

 また、右下の画面では、タスクバー上のIE8(Internet Explorer)アイコンをクリックして、IE8の全てのタブのWebページのサムネイルを表示させていますが、これもクリックしなくても、マウスカーソルを当てるだけで同じように複数のWebページのサムネイルが確認できます。

 さらに、いずれかのサムネイルにマウスカーソルを当てると元のウィンドウの大きさで確認でき、そのままサムネイルをクリックすれば、そのWebページを表示するよう切り替えられるというように、プレビュー機能は大幅に強化されています。

  

 左上の画面では、タスクバー上のIE8アイコンを右クリックして、ジャンプリストを表示させています。
 この新設のジャンプリストは、よくアクセスするページが表示され、IEのお気に入りと履歴の長所を併存させたような機能であり、お気に入りページも数が多くなるとフォルダ分けしても探しにくくなること、特に履歴から探すのは使い難かったため、ジャンプリストが役に立ちそうです。

 また、IE8以外のそのほかのプログラムでもジャンプリストが利用可能であり、例えばペイントを起動して、タスクバー上のペイントのアイコンを右クリックすると、最近ペイントで使用したファイルのリストが表示されます。

 Vistaのフリップ3Dは、派手な立体表示の機能であっても普段はあまり使ってないユーザーが多く、Windows7でも「Aeroシェイク」は実用的にはどうかと思うところですが、「Aeroプレビュー」と「ジャンプリスト」は、ファイルを素早く確認し探して、素早くアクセスするために常用すると便利でしょう。

 Webページそのものの表示の高速化は、IE8では速く表示されると感じますが、OSがWindows7でなければならない必然性はなく、どのOSでも変更可能なネットワークの設定調整の最適化とブラウザであるIE8の改良が貢献している部分が大きいでしょう。

 Windows7の利便性を総括すると、まず第一はUACの改良により煩わしさが少なくなったこと、第二はWindows Aeroの改善でファイルへのアクセスがより簡単に迅速になったこと、その他はVistaより起動が速くなったことやタスクバーの使い勝手の向上が挙げられますが、新しい機能は覚えるのが大変で使い慣れたものの方が良いという面もあり、操作系の新機能の便利さが解るためには使い慣れることも必要でしょう。


3 Windows7への乗り換えの時期・方法

パソコンを将来にわたって使い続けていくためには、できる限り長い期間使うことが好ましく、10年間は難しいとしても、5年間のライフサイクルで買い替えては早いと感じます。

 WindowsXPは2001年末に発売されており、このXP初期のパソコンは8年経過していますが、調子がよければ使い続けても良く、2004年秋以降のWindowsXP SP2世代のパソコンは、今でも現役で最も多く使われています。

 Windows7は好評ですが、かといってWindowsXP SP2以上に受け入れられるかどうかというと未知数であり、またマイクロソフトは当然のごとくWindows7の次のWindowsも開発して、いつリリースするのかという時期が問題でしょうから、すべて付き合うというのもコスト高となりそうです。

 そこで現在のパソコンのWindowsの世代を前提として、Windows7への乗り換えに、どう対応したら良いのか次の表で整理しています。

乗り換えの形態 乗り換えの時期・対応方法
1 WindowsXPから乗り換え
  (2004年以前のパソコン)

  パーツの大幅な強化が必要
このままXPのサポート終了まで使うことがお勧めです。
ただし、Windows7のハードウェア要件を簡単なパーツの補強で満たすのであれば、Windows7のDSP版を購入してデュアルOSとして試してみると良いでしょう。


Windows7は、Vistaに比べれば軽いと評価されていますがハードウェア要件はVistaとほぼ同じであり、WindowsXPから乗り換えると重いと感じるかもしれません。
つまり2004年以前のシングルコアの低クロックCPUを搭載するパソコンでは、メモリーやビデオカードの増設だけでなく、マザーボードとCPUを交換した方が良く、その場合は新たに自作するのと同じ負担がかかります。
2 WindowsXPから乗り換え
  (2005年以降のパソコン)

  一部のパーツの強化が必要
このままXPを使用し続けても良いのですが、早い時期にWindows7のDSP版を購入し、XPとのデュアルOSとすると将来的にも使い勝手が良いでしょう。

Windows7のEditionはProfesionalがお勧めですが、今後5年間使用すれば良いとすれば、Home Premiumを選ぶと導入コストを抑えることができます。
バンドルパーツは、メモリー、ビデオカード、HDDの中で、最も補強が必要なパーツを選べば良いのですが、Windows7のハードウェア要件をいずれも満たしているのであれば、HDDの増設がお勧めです。
3 Vista32ビット版から乗り換え

  ハードウェアは対応可能
急いで乗り換える必要性は低いのですが、ハードウェアを強化する機会に Windows7 Profesionalの64ビット版を導入すれば、寿命を伸ばすことができるでしょう。

メモリーやHDDの増設、ビデオカードの追加、交換の際に、Windows7(DSP版)に乗り換えるとすると、そのEditionは延長サポートが適用されるProfesionalで、4GB以上のメモリーが利用可能な64ビット版がお勧めです。
4 Vista64ビット版から乗り換え

  ハードウェアは対応可能
当分の間は乗り換える必要性が低く、できればWindows7をパスして次を待つつもりで、このまま少しでも長くVistaを使い続けた方が良いでしょう。

ホームユースでは、ルータを使用しセキュリティ対策をしっかりと行っていれば、煩わしいUACを無効にして使用した方が便利であり、常駐ソフトも不要なものを起動しないようにすれば、Vistaでも悪くはないでしょう。

2004年以前の古いパソコンでは、パーツを補強してWindows7に乗り換えるよりも、新しいパソコンを買った方が早いし、マザーボードなど主要パーツを一通り揃えて自作した方が将来にわたって長い寿命で使用することができます。

 また、ノートパソコンでは買い替えるよりなく、メーカー製パソコンを購入する場合は、価格が安いことだけに魅かれて買うと、また3年後には買い替えたくなるかもしれません。

 Windows7のハードウェア要件は、あくまでWindows7が支障なく動作するというレベルであり、最近のマルチメディア系ソフトや3Dゲームなどのアプリケーションは、パソコンの基本性能の向上を前提にして推奨動作環境のレベルが高くなってきており、負荷の高いソフトを利用するためにはパソコンのCPU、ビデオカード、メモリーなどの基本性能としては余裕が必要です。

 また、SATA、LAN、USBなどインターフェースの規格も、2009年秋に登場したSATA3規格やUSB3.0規格は、まだ対応パーツが揃っていないので早いとしても、現時点では3Gbps対応SATAU、ギガビットLAN、USB2.0のサポートが普通であり、それ以前の規格のパーツは、そろそろ引退ということになるでしょう。

 上の表では、既存のパソコンをWindows7に乗り換えて延命させることを主眼にしており、それには自ずと限界があり、その限界は、Windowsのバージョンではなくて、そもそもパソコンの基本性能がいつまで使用に耐えられるのかという問題があります。

 パソコンのCPUなど主要パーツは技術的には成熟してきており、目安としては2005年以降のパソコンであれば、まだ5年は使用可能としていますが、同じ年代のパソコンでも個々のパソコンのCPU、メモリー、ビデオカードのスペックで大きく左右されます。

補強パーツ 補強が必要かどうか、また可能かどうか判断のポイント
1 メモリー パソコンのシステムメモリーは、現在DDR2メモリーからDDR3メモリーに移行しつつありますが、まだDDR2メモリーも安い価格で流通しています。
性能的にはメモリー規格よりも量を確保することが重要で、64bit版Windows7の要件の2GB以上のメモリーに増設することがお勧めです。
ただしDDRメモリー以前の古い規格のメモリーは既に入手が困難です。
2 ビデオカード Vista発売以降のパソコンでは、マザーボードに搭載されているグラフィックス機能でも一応Windows7の要件をクリアしていますが、ビデオカードを使用すれば大幅にグラフィックス性能を向上させることができます。
Vista発売以前のパソコンでは、Windows7ではビデオカードを追加しないとまともに動作しないことが普通です。
3 CPU Intel製CPU、AMD製CPUともに、デュアルコアCPUやクアッドコアCPUであれば全く支障がないでしょう。
シングルコアCPUでも、高クロックCPUであればそのまま使っても良いのですが、CPUを交換するとなると、マザーボードの交換が必要となることが普通です。

最も容易なパーツの補強は、メモリーであり、2006年以降のパソコンで、現時点では価格の安いDDR2メモリーが使用可能であれば1GB×2枚組の計2GBまたは2GB×2枚組の計4GBに増設または交換すると良いでしょう。

 ただし、2005年以降のパソコンでもDDRメモリーが必要であれば、既にDDRメモリーの入手が困難で、例え入手できたとしても割高となるため、高速なUSBメモリーを購入してReadyBoostメモリとして代替使用すると良いでしょう。なお、USBメモリーはWindows7のバンドルパーツとはならないので、別の内臓パーツと一緒にWindows7を購入する必要があります。

 次にビデオカードは、2005年以降はPCI Express x16接続のビデオカードが主流となっており、最近ではグラフィックチップ(GPU)として、AMDのRADEONまたはNVIDIAのGeForceを搭載する安い価格のエントリーモデルのビデオカードが数多く発売されており、そんなにコストを掛けなくてもグラフィックス性能を大幅に向上させることができます。

 ただし、ビデオカードのスロットが旧式のAGPスロットのパソコンでは、ビデオカードの増設はあきらめた方が良く、またメーカー製パソコンでは、そもそもビデオカードのスロットが無いパソコンもあり、その場合はグラフィックス性能の補強は不可能です。

 CPUについては、Windows7のハードウェア要件として動作クロックは1GHz以上と、それ程ハードルは高くないのですが、これは低価格なパソコンへの配慮であり、実はパソコンが快適に使えるかどうかは、すべてのパフォーマンスに影響があるCPUの性能が最も重要となっています。

 2005年はシングルコアCPUの終焉を迎えつつある時代であり、この時代の3GHzオーバーの高クロックCPUであればWindows7も使用可能ですが、この後、デュアルコアCPUからクアッドコアCPUへと急速にマルチコア化が進み、マルチコアに適したアプリケーションも増加してきています。

 CPUの交換は、メーカー製パソコンでは不可能なことが普通ですが、最近は自作パソコンでも、CPUのみ換装しても大幅な性能の向上は見込めず、マザーボードも一緒に交換したほうが良い場合が多くなっています。

 そのため、これまで筆者自身の自作パソコンも、CPU、マザーボード、メモリーの3点セットで組み直すことを何度も繰り返しており、この3点セットとビデオカードを最新世代のものに交換すればパソコンは生まれ変わり、選んだパーツによっては大幅にパフォーマンスがアップするため、また10年使うことさえ可能です。

 いずれにしても肝心なことは、ハードウェアとして弱い部分を補強する必要があるということであり、比較的新しいパソコンで特に弱点がないのであれば、HDDを増設してWindows7を導入することがお勧めです。

 HDDは、かつては比較的故障しやすいパーツであり、バンドルパーツには不適当と言われたこともありましたが、最近は使用しているOSやアプリケーションより自分で作成したデータの方がお金で買い戻せないので重要と意識されるようになり、とにかくHDDは故障しないことが一番と平均故障間隔も長く長期保障のHDDが多くなっています。

 それでもHDDの故障に備え重要なデータはバックアップが必要ですが、故障したバンドルパーツでも組み込んでいれば良い(どんなパソコンでも故障したからといって即OSのライセンスが消滅するものではない)し、故障しても修理に出せば良いことに加えて、WindowsとHDDをセットにしてパソコンを移動してもライセンス上問題ない便利さがあり、HDDがバンドルパーツとして選ばれるようになってきています。

 ここまで読んでいただいた読者には、もうお気づきのことと思いますが、Windows7が発売されたからWindows7に乗り換えた方が良いのではなく、現在使用しているパソコンに不満があって、ハードウェアを強化する必要があるから、その機会に合わせて、Windows7に乗り換えることが賢明ということです。

 ゆえに結論としては、Windows7への乗り換えは慌てないで、個々のパソコンのハードウェアの寿命に合わせて適切な時期に移行すれば良いということです。

 Windows7にはアップグレード版も用意されていますが、これはパーツの補強が困難なノートパソコンでは必要であっても、デスクトップパソコンでは、例えメーカー製パソコンでもDSP版を利用した方が以前のWindowsXPまたはVistaも使用可能ということで自由度が高いでしょう。


<おわりに>
 2009年秋にWindows7を導入する機会に、Core i7 860を使用してメインパソコンを組み直し、「パソコン自作コーナー」の「LGA1156 Core i7 PC自作」で解説しており、Windows7のインストールとセットアップについても説明していますので参考としてください。

 さらに詳しいWindows7のインストールの方法、手順については、「Windows7の導入」で解説しており、今後とも「My Free-style PC」では、Windows7の解説ファイルを順次アップしていきますので、暇な時にでも覗いてみてください。

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(2010.1.10 当初執筆)

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