無線LANの設定 Vista編

無線LANでは、相互通信を行う親機(無線ブロードバンドルータまたは無線アクセスポイント)と子機(無線LANアダプタ)が必要であり、同メーカーの親機と子機のセットで揃えれば簡単に設定できる機能が備わっている機種が多くなっています。
 しかし別メーカーの機器間でも、基本的には規格が同じ機種では相互通信が可能であり、パソコン側の無線LANアダプタの設定は、メーカーが提供するドライバとユーティリティーソフトをインストールして行います。

 Windows Vistaでは、メーカーが提供するVista対応のドライバとユーティリティーソフトが必要であり、少し古いVista発売以前の無線LANアダプタの中にはVistaでは使えないものやユーティリティーソフトがVista非対応で、ドライバのみ提供されている無線LANアダプタもあります。
 そのためWindows Vistaでは、メーカーのユーティリティーソフトを使わず、Vista標準の手順でドライバのインストールやワイヤレスネットワークの設定を行う機種も多くなっており、こうした設定などVistaの無線LAN機能について説明します。

なお、このファイルは「My Free-style PC」の「ネットワークコーナー」のファイルであり、検索エンジン経由で、このページを訪問いただいたのであれば、サイト内の他のファイルも是非ご覧ください。



 目 次

1 無線LAN機器のVistaへの対応

1-1 Vistaで使用できる無線LAN機器

無線LANの親機となる無線ブロードバンドルータや無線アクセスポイントは、OSに依存しないため、基本的にはVistaで使用できます。

 ただし、親機であっても、クライアント(子機)であるパソコンからその設定を行うために、無線機器メーカーが提供している設定ユーティリティーソフトがVistaに対応していない場合は、Vistaのインストールされているパソコンから接続設定ができません。

 そのため、WindowsVistaパソコンだけで、ネットワークを構成する場合は、無線ブロードバンドルータや無線アクセスポイントがVistaに対応している、つまりVista用の設定ユーティリティが提供されている親機が必要です。

 しかし、WindowsVistaパソコンを、既存の無線ネットワークに参加させる場合は、親機の設定はそのままで、パソコン側の無線LANアダプタの設定で親機のESSIDと暗号化キーをセットすれば接続できます。つまり親機の設定さえ控えておけば、クライアントを追加することが可能であり、もし親機の設定を変更するとしてもWindowsXPのパソコンから再設定が可能です。

 一方、Vistaパソコンに装着する無線LANアダプタは、Vista対応のドライバが提供されているアダプタでないと使えません。Vista発売以前に購入した無線LANアダプタを使用する場合は、無線機器メーカーサイトからVista対応の設定ユーティリティまたはドライバをダウンロードしてインストールする必要があります。

 つまり、少し古い無線LANアダプタがVistaで使用できるかどうかは、無線機器メーカーがドライバを提供しているかどうかにかかっています。


1-2 無線LANアダプタのVista対応状況

主な無線LAN機器メーカーのVista対応状況の説明とドライバやユーテリィティソフトのダウンロードサイトは次の表のとおりです。

 使用していない無線LAN機器メーカーのサイトの説明でも、困ったときの参考となる情報や今後無線LAN機器の購入の参考となるでしょう。

  WindowsVista 対応状況 説明・マニュアル ドライバのダウンロード
Buffalo 無線LANアダプタ対応状況
無線LANルータ対応状況
ダウンロード等の説明 ダウンロードサービス
Corega WindowsVista 対応情報 Vistaで使う説明 無線LANアダプタ
無線LANルータ
I-O DATA Vista 対応製品リスト Vistaで使う説明 ダウンロードページ
Planex WindowsVista 対応情報 Vistaワイヤレス設定 ダウンロードページ

各社の無線LANアダプタの WindowsVista への対応状況を見てみると、大きく分けて、専用ソフトウェア(ドライバ、ユーテリィティ、インストーラ=セットアッププログラム)が提供されているもの、Vistaの標準ドライバで対応するもの、Vistaには非対応のものと分かれます。

 各社とも、Vistaに非対応の機種は、IEEE802.11b規格と、IEEE802.11gとIEEE802.11a規格の古いモデルが多いのですが、中には比較的新しいモデルでもVistaでは使用できないものがありますので、Vista への対応状況を確認してください。

Vistaで使える無線LANアダプタの場合の各社の対応方法

 Buffaloの機種は、製品に付属するCD-ROM「エアナビゲータ」の新しいバ−ジョンをダウンロードして使用できるものと、Vistaの標準ドライバで対応するものがあります。

 Coregaの無線LANアダプタの場合、Vista対応ドライバとインストーラが提供されていて、ダウンロードして使用できます。

 I-O DATAの無線LANアダプタの場合、設定ユーティリティ「クイックコネクト」は利用できないけれども、最新版のサポートソフト(ドライバとインストーラ)が提供されていてダウンロードして使用できるものと、ドライバのみ提供されていてダウンロードしてVistaの標準の手順でドライバを組み込むものとあります。

 Planexの無線LANアダプタの場合、製品に付属するCD-ROMからドライバを手動でインストールするものと、最新版のドライバとインストーラをダウンロードして手動でインストールするものと、Vistaの標準ドライバで対応するものがあります。

 現在自宅では、Buffaloの「WLI-UC-G300N」、Coregaの「CG-WLUSB2GS」、I-O DATAの「WN-G54/US」、Planexの「GW-US54GZ-WO」と4種類のUSB無線LANアダプタを使用しています。

 うちPlanexの「GW-US54GZ-WO」はVistaでは使用不可ですが、Buffaloの「WLI-UC-G300N」は付属のCD-ROM「エアナビゲータ」からドライバとユーティリティをインストールし、Coregaの「CG-WLUSB2GS」はドライバとそのインストーラをダウンロードしてインストールし、I-O DATAの「WN-G54/US」は、ドライバのみダウンロードして、Vistaの標準の手順でドライバを組み込んでいます。

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2 無線LANアダプタのドライバのインストール

2-1 Vista対応ドライバのインストール方法

無線LANアダプタのドライバのインストールの方法は、前述のように各メーカーのVista対応ドライバの提供状況が異なることからが主に次の5通りの方法があります。

 1 無線LANアダプタの付属CD-ROMからセットアッププログラムを使いインストールする。
 2 ダウンロードしたドライバとユーティリティをセットアッププログラムを使いインストールする。
 3 ダウンロードしたドライバをセットアッププログラムを使いインストールする。
 4 ダウンロードしたドライバをWindows Vistaの標準手順で手動で組み込む。
 5 専用ドライバのインストールが不要で、Windows Vistaの標準ドライバで動作する。


 2007年1月30日のVista登場以降に発売された新しい無線LANアダプタは、基本的には付属CD-ROMを挿入すると、自動再生によりセットアッププログラム(インストーラ)が起動し、後は画面の指示に従いドライバとユーティリティソフトのインストールができます。

 無線LANアダプタの付属CD-ROMにVista対応のドライバが含まれていなければ、メーカーサイトからダウンロードしてインストールする必要があります。

 もちろんダウンロードしたファイルは自分で解るところに保存する必要がありますが、Vistaでは保存場所を変更しないと、ユーザー名のフォルダ内の「ダウンロード」フォルダ(C:ドライブ→ユーザー→ユーザー名→ダウンロード)に保存されます。

 ただし、ダウンロードしたファイルが圧縮ファイルであれば、解凍の手順が必要であり、すぐに解凍して解りやすい場所に保存しておくと良いでしょう。

 このダウンロードしたファイルが、ドライバとユーティリティと、これらをインストールするセットアッププログラムと全て含まれている付属CD-ROMと同等のものであれば、セットアッププログラムを起動して付属CD-ROMからインストールするときと同じような手順でインストールすることができます。

 ダウンロードしたファイルが、ドライバとセットアッププログラム(インストーラ)の場合も、このセットアッププログラムを起動して簡単にドライバをインストールできますが、その後の接続設定は手動で行う必要があります。

 ダウンロードしたファイルが、ドライバのみの場合は、Vistaのドライバのインストールの標準手順で、このドライバの保存してある場所を指定してインストールをする必要があります。

 このVistaのドライバのインストールの標準手順は、各メーカーのサイトで説明されていますが、手順中注意しなければならないことは次の事項です。

ダウンロードとインストールの注意事項

1 管理者権限のあるユーザーアカウントでログオンする。
2 「発行元が確認できない」とユーザーアカウントの制御画面が表示されても「続行」する。
3 「このプログラムは正しくインストールされなかった可能性があります」と表示されても、
  「このプログラムは正しくインストールされました」をクリックする。
4 USB無線LANアダプタでは、パソコンの複数のUSBコネクタのうち接続するコネクタを決めておく。
5 セキュリティソフトのファイアーウォール機能を一時的に無効にしてインストールを開始する。
  セキュリティソフトの一時停止や無効だけでなく、アンインストールしなければならない場合も有。
6 パソコンに無線LANアダプタを取り付けないでドライバのインストールを開始する。

 一般的にメーカーのインストーラを使用するときは、パソコンに無線LANアダプタを取り付けないでインストールを開始し、途中で画面の指示があってから無線LANアダプタを取り付けるように、マニュアルに説明されていることが普通であり、そのとおり無線LANアダプタを外してインストールを開始するとトラブルが避けられます。

 ただし、Coregaの「CG-WLUSB2GS」のドライバのインストールでは、インストールが完了しないで、そのままフリーズするというインストーラのトラブルが発生しています。そのパソコン特有の事象かもしれませんが、無線LANアダプタを先に取り付けてインストールを開始すれば正常にインストールできており例外もありそうです。基本的にはメーカーのマニュアルに従ってください。


2-2 ドライバの手動インストールの手順

Windows Vistaの標準手順でドライバをインストールする方法を、I-O DATAの「WN-G54/US」を例に説明します。なお、ダウンロードしたファイルは、あらかじめ自分で解るところに保存しておいてください。

Vistaの標準手順でドライバのインストールをするときは、パソコンの電源を入れてWindows起動後に無線LANアダプタを取り付けると右の画面が表示されます。

 この画面は、Windowsが新しいハードウェアを自動的に認識すると表示される画面です。

 ここでは「WN-G54/US」を自動的に認識しており、「ドライバソフトウェアを検索してインストールをします」をクリックし、続いて表示されるユーザーアカウントの制御の画面で「続行」をクリックします。

 「WN-G54/US」はVistaの標準手順でドライバを組み込むため、推奨どおり「ドライバソフトウェアを検索してインストールをします」を選択します。

 なお、セットアッププログラム(インストーラ)を使いドライバをインストールするハードウェアは、「このデバイスについて再確認は不要です」をクリックして一旦この画面を閉じて、その後インストーラを起動しインストールします。

 無線LANアダプタでセットアッププログラムを使いドライバをインストールする場合は、無線LANアダプタを取り付けないでインストーラを起動して開始することが通例ですから、右上の画面は表示されません。ただし、後述のCoregaの「CG-WLUSB2GS」のドライバのインストールは、無線LANアダプタを取り付けてからインストールしましたので、この画面が表示され、一旦閉じて、インストーラを起動しています。

Vistaの標準手順でドライバをインストールしようとして、無線LANアダプタを取り付けても、自動的に認識せず、右上の画面が表示されないことがあります。

 この原因として、Windows Vistaをインストールするときに、無線LANアダプタを取り付けてインストールし、始めから勝手に不適切なドライバが組み込まれてしまっていることが考えられます。

 この場合、「デバイスマネージャ」の「ほかのデバイス」欄に、右の画面の例「WN-G54/US」のように、黄色の「!」マーク付きで無線LANアダプタが表示されています。

 このデバイスを選択し右クリックして、右クリックメニューの中から「削除」をクリックしデバイスを削除する必要があります。

 この後、無線LANアダプタを再度取り付ければ、新しいハードウェアとして自動認識して、上の画面が表示されます。

 なお、デバイスマネージャは、、「Start」メニュー→「コントロールパネル」→「システムとメンテナンス」→「システム」とたどり、「システム」の画面の左側のタスク欄の「デバイスマネージャ」をクリックして表示されるユーザーアカウントの制御の画面で「続行」をクリックして表示できます。

 また、BuffaloやPlanexのVistaの標準ドライバで動作するモデルは、Windows Vistaが自動認識して、Windows Vistaが用意しているドライバを自動的に組み込み動作するため、ドライバのインストールそのものが不要です。

 メーカーが確認していることなのでその必要はないと思いますが、もし誤認識するようであれば、デバイスマネージャで一旦デバイスを削除し、コンピュータを参照して、ドライバを手動で検索してインストールしてください。

 誤認識の対応は少し難しいので説明は省略しますが、「My Free-style PC」サイト内の「Vistaの周辺機器設定」で英語キーボードと誤認識する場合の対応方法を説明しており、似たような注意事項や手順ですから参考としてください。

最初の画面で「ドライバソフトウェアを検索してインストールをします」をクリックすると、右の画面が表示されます。

 この画面では、既にドライバファイルがダウンロードして保存してあるため、下段の「オンラインで検索しません」をクリックします。

 なお、他のデバイスではドライバを更新するときは、オンラインで検索することもありますが、そのパソコンがインターネットに繋がっていなければ不可能なことです。

 つまり無線LANアダプタのドライバの場合は、有線LANでインターネットに接続するか、インターネットに接続している別のパソコンを使って、あらかじめドライバをダウンロードして入手してあることが前提です。


 続いて「WN-G54/USの付属のディスクを挿入してください」との右の画面が表示されます。

 ここでは、「ディスクはありません。他の方法を試します」をクリックします。

 なお、メーカー付属のCD-ROMを使用してインストールする場合でも、自動再生するセットアッププログラムを使用してインストールすることが通例であり、ここでディスクを挿入するケースは滅多にありません。





次に表示される右の画面では、下段の「コンピュータを参照してドライバソフトウェアを検索します(上級)」をクリックします。


 続いて左下の検索画面が表示され、初期設定では、ユーザー名フォルダ内のドキュメントフォルダが検索対照となっています。

 このドキュメントフォルダ内に、ドライバが保存してあれば、そのまま「次へ」をクリックすれば良いのですが、そこにない場合は、「参照」ボタンをクリックして右下の画面を表示させます。


ダウンロードしたドライバファイルは、解り易いところに保存すべきであり、このパソコンではC:ドライブに「Vistaドライバ」というフォルダを作成して保存しています。

 右上の画面で、「Vistaドライバ」フォルダ内の「I-O DATA」フォルダを開き、I-O DATAのマニュアルの説明どおり「WINXP」フォルダを指定しています。なお、I-O DATAの「WN-G54/US」のドライバの場合は、バージョン1.03のXP用のサポートソフトと同梱のドライバがVistaにも対応していますが、メーカーやモデルによって異なります。

 右上の画面で、ドライバのあるフォルダをクリックし指定して「次へ」をクリックすると、左下の画面が表示されます。この画面で、指定されているフォルダを確認し、そのまま「次へ」をクリックすると右下のセキュリティの警告画面が表示されます。

この右上の画面で、「ドライバソフトウェアの発行元を検証できません」と表示されていても、もちろんメーカーサイトのVista対応のドライバをインストールするのですから、「このドライバソフトウェアをインストールします」をクリックします。

右の画面が表示されて、ドライバのインストールは完了です。

 この後、ネットワークへの接続の設定が必要です。

 ドライバを手動でインストールした場合やWindows標準のドライバを使う場合は、メーカー提供の設定ユーティリティがインストールされていないため、Windows標準のワイヤレスネットワークの接続設定を使用します。

 Windows標準のワイヤレスネットワークの設定方法は、後述の「3-1 ワイヤレスネットワークの設定方法」で説明します。


2-3 セットアッププログラムを使用する注意事項

ドライバのみセットアッププログラム(インストーラ)を使用してインストールする場合と、ドライバと設定ユーティリティソフトをインストーラでインストールする場合があります。

 基本的にはインストーラが提供されていれば簡単にインストールできますが、Vista対応ドライバとそのインストーラが提供されているCoregaの「CG-WLUSB2GS」のドライバのインストールと、Buffaloの「WLI-UC-G300N」のVista対応ドライバを付属CD-ROMからインストールしたときに気づいたことを順に説明します。

 <ダウンロードしたドライバをセットアッププログラムを使いインストールする事例

Coregaの「CG-WLUSB2GS」用にダウンロードしたファイルを保存した「corega」フォルダ内の「無線LANドライバ インストーラ」フォルダを開いた画面が右の画面です。

 このフォルダ内のアプリケーション「Drivers」がインストーラです。

 この「Drivers」をWクリックすると、ユーザーアカウント制御の画面が表示され「許可」をクリックすると、インストーラが起動して左下の画面が表示されます。

 この「コレガ無線LANアダプタへようこそ」という画面で「次へ」をクリックするとインストールが始まります。この後、「コレガ製無線LANアダプタを挿し込んでからください」と表示されてから、無線LANアダプタを取り付けるだけで自動的に進み、右上の画面が表示されてインストールは完了です。

しかし、Coregaのマニュアルでも、「コレガ製無線LANアダプタを挿し込んでください」と表示されてから、無線LANアダプタを取り付けるように記述されていますが、どうもインストーラが二重に起動するようで、フリーズしてインストールが完了しません。

 この症状は、購入当初に別のパソコンのWindowsXPに、製品付属のCD-ROMからドライバをインストールしたときにも経験していますが、正しくインストールされていないとトラブルの発生の原因となり、そのドライバの削除も、正常にインストールができないと不可となって困ります。

 ドライバが正常にインストールできないというトラブルは稀にあることで、想定される原因と対処法は後述しますが、このCoregaのインストーラのトラブルは、かつて無線LANアダプタを先に挿し込んでからインストーラを起動するとインストールできたことを思い出し、試してみるとフリーズせずにインストールが完了し、正常に使えるようになりました。

 このトラブルは個別の特殊なケースと思いますが、ドライバが正しくインストールされていないと、使用していて突然の切断など接続が不安定な原因となるため、右上の完了の画面が表示され、正常にインストールが終了していることを確認することは重要です。


無線LANアダプタの付属CD-ROMからセットアッププログラムを使いインストールする事例

右の画面は、Buffaloのドライバや設定ユーティリティをインストールしコントロールする「エアナビゲータ」のインストールの開始画面です。

 Windows起動後に、エアナビゲータCDを挿入すると「自動再生」の画面が表示され、「AirNavi.exe」の実行をクリックすると右の画面が表示されます。

 もし自動再生しない場合は、「Start」メニューの「コンピュータ」を開き、DVD(CD-ROM)ドライブをWクリックすると表示されます。

 この画面の「かんたんスタート」をクリックすると、親機に接続する方法を選択する画面が表示され、「無線アダプタ」を選択すると、右下の「セキュリティソフト」の確認の画面が表示されます。

セキュリティソフトのファイアウォール機能が有効になっていると、Buffaloの簡単設定機能であるAOSSが動作しないため、一時的に無効に設定する必要があります。

 この画面の「設定方法はこちら」をクリックすると、ノートン・インターネットセキュリティ、ウィルスバスター、マカフィー・パーソナルファイアウォールなどの機能を無効にする方法が確認できます。

 また、ソースネクストの「ウイルスセキュリティ」は、一旦アンインストールするように説明されており、WindowsXPの標準ファイアーウォール機能も停止する方法が説明されています。

 「エアナビゲータ」はドライバのインストールの後、続けてワイヤレスネットワークの設定に入っていくため、その際にAOSSが動作しなくては設定ができないためです。

 Windows Vistaのファイアウォールの機能を無効にする方法が記載されていないのですが、Vistaのファイアウォールが有効な場合の「例外」として、「AireStation設定ツール」の通信が許可されており支障がないためです。「エアナビゲータ」を起動すると「例外」に登録されるのでしょうが、一般的には通信を遮断する機能であるファイアウォールは、Vistaのファイアウォールでも無効にしておいた方が無難です。

Vistaのファイアウォール機能を無効にする方法は、「Start」メニュー→「コントロールパネル」→「セキュリティ」→「Windows ファイアウォール」とたどり、「設定の変更」をクリックし、表示されるユーザーアカウントの制御の画面で「続行」をクリックして表示される右の画面で行います。

 なお、途中の「セキュリティ」の画面で「Windows ファイアウォールの有効化または無効化」をクリックしても同じ画面が表示されます。

 右の「Windowsファイアウォールの設定」画面の「無効」にチェックして、「OK」または「適用」をクリックすれば、ファイアウォールを無効にできます。

 また、「Windowsファイアウォールの設定」画面には、「例外」タブと「詳細設定」タブがあり、「例外」タブをクリックした画面では、ファイアウォールを有効にしたときに例外として通信を許可するプログラムをチェックして選択できるようになっており、この例では前述の「AireStation設定ツール」の通信が許可されています。

 「詳細設定」タブでは、複数のネットワーク接続があれば、ファイアウォールを適用するネットワークを選択できるようになっており、ネットワーク毎にWindowsファイアウォールの有効または無効の適用ができるようになっています。

 ただし、Vistaのファイアウォールとセキュリティソフトのファイアウォールと重複して使うとトラブルの元となり、セキュリティソフトを使用していれば、そのインストール時に、すべてVistaのファイアウォール機能が無効にされていることが一般的です。

 ファイアウォールには、ハードウェアとソフトウェアとあり、Windowsやセキュリティソフトのファイアウォールは、ソフトウェアでのファイアウォール機能です。

 もともとルータタイプのADSLモデムやFTTH端末を使用していれば、また無線LANの親機がルータタイプの無線ブロードバンドルータであれば、ハードウェアとしてのファイアウォール機能があります。

 つまり、ルータを介する家庭内LAN内では、ルータのファイアウォール機能に守られていて、一方的な外部からの侵入は遮断されています。この外部からの不正侵入は、パソコンに到達する前にルータで遮断するためにソフトウェアのファイアウォールよりはるかに強固です。

 しかし、一旦内部に侵入した不正プログラムの活動による内部から外部への通信は、特にルータの設定でブロックしなければ通すために、その防御のためソフトウェアでのファイアウォール機能の価値があります。

 要は、家庭のネットワーク内の通信を阻害するソフトウェアのファイアウォール機能は、一時的に無効にしてネットワーク内で自由に通信できるようにして、ワイヤレスネットワークの設定をするのが基本であり、Buffaloだけでなく他メーカーの機器でも共通することです。

右の画面は、「エアナビゲータ」で続いて表示される画面であり、ドライバを始め設定関連のソフトウェアが自動的に表示されています。

 この画面上段の「必須ソフト」はインストールする必要がありますが、下段の「推奨ソフト」は、不要であればチェックを外して、「インストール開始」ボタンをクリックすれば良いでしょう。

 この後、順番にソフトがインストールされますが、Windowsセキュリティの警告画面が表示されるときに、「”Buffalo INC.”からのソフトウェアを常に信頼する」にチェックして「インストール」ボタンをクリックします。

 続いてワイヤレスネットワークの設定に入っていきますが、設定については、後述の「3-3 Vistaのワイヤレスネットワークの設定の手順」で説明しています。


2-4 ドライバのインストールのトラブル対策

一般的にドライバは、各メーカーのマニュアルに記載されているインストールの手順の説明に従えば、すんなりインストールできることが普通ですが、稀にインストールができないというトラブルが発生することがあります。

 無線LANで接続できても、ときどき切断することがあったり、再起動後に接続し直さなければならなかったり、速度が遅いなど通信が不安定なときは、正常にドライバがインストールできていないことが一因として考えられます。

 既に、ドライバのインストールの方法で注意事項は説明していますが、あらためて想定されるトラブルの原因と対策を整理してみました。

<原因1> USB無線LANアダプタがしっかりと装着できていない
<対策> 無線LANアダプタをパソコンの別のUSBコネクタに取り付けてみる
USBコネクタに、マウスやUSBメモリーを取り付け、コネクタが正常かどうか確認する。
<原因2> 不適切なドライバをWindowsが勝手に読み込んでいる
<対策> 一旦ドライバを削除し、正しい手順で再度ドライバをインストールする
<原因3> セットアッププログラム(インストーラ)が起動しない・正常に終了しない
<対策1> ダウンロードしたインストーラがVistaに対応しているかどうかまず確認する
<対策2> 有線LANアダプタや他の無線LANアダプタを無効にしてインストールする
<対策3> セキュリティソフトのファイアウォール機能を無効にしてインストールする
<対策4> Windowsフォルダ内のTEMPフォルダ内のすべてのファイルを削除する
<対策5> パソコンに無線LANアダプタをいつ取り付けるかはマニュアルどおりにする
インストーラを使う場合、通常はインストールを開始してから画面の指示により取付
ただし、それでトラブルとなる場合は、先に無線LANアダプタを取り付けてWindowsを起動し、Vistaが検出しドライバをインストールしようとするのを「キャンセル」して、インストーラを起動する方法を試してみる

無線LANの設定を含むトラブル全般については、後述の「3-5 無線LANのトラブルの対応方法」で少し詳しく説明しており、トラブルが発生した場合は参考としてください。

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3 Vistaのワイヤレスネットワークの設定

3-1 ワイヤレスネットワークの設定方法

無線LANでは、アクセスポイントへの侵入や電波の傍受に対するセキュリティの確保が必要ですが、このセキュリティの設定は簡単ではありません。

 2005年頃からBuffaloの「AOSS」やCregaの「JumpStart」など、簡単にインストールと設定を行う方式が採用され始めましたが、メーカー毎に異なる方式のため他社製無線LANアダプタではせっかくの簡単設定が使えないことが普通であり、同じメーカーの機器でも簡単設定をサポートしていないと使用不可で実用的には使い難いものでした。

 メーカーとしては、簡単設定をサポートしている機器に買い替え揃えてもらえば良いという思惑もあったのでしょうが、無線LANの普及が急速に進むという背景の中で、新製品が次々と開発され発売されるという状況にあり、度重なる親機と子機の総替えは敷居が高すぎるでしょう。

 こうした中で、無線LAN関連の業界団体である「Wi-Fiアライアンス」が簡単設定の共通の仕様として「WPS(Wi-Fi Protected Setup)」を策定し、WindowsVista発売直前の2007年1月から「WPS」対応機器の認定を始めました。

 この「WPS」では、現在プッシュ・ボタン方式とPIN(personal identification number)コード方式の2通りの仕様が定められていますが、特にプッシュ・ボタン方式を採用することで設定が容易になり、情報家電やゲーム機の無線接続が可能となるなど画期的なことです。

 私の自宅では我慢して使っても、この5年間に親機は3台目となり、3台目のBuffaloの「WZR2-G300N」は、「AOSS」に加えて「WPS」に対応しています。

 先代のCregaの「CG-WLBARGS」も「JumpStart」をサポートしていますが、他社製無線LANアダプタも使用しているため、結局手動でWEPの暗号化キーを設定していました。

 親機を「WPS」をサポートしている「WZR2-G300N」に替えても、現時点では「WPS」をサポートしていない子機の接続は手動で設定しなければならないのですが、他社製無線LANアダプタでも新しいものは「WPS」に対応しており、今後IEEE802.11n規格の無線LANアダプタを購入し順に切り替えれば、「WPS」を使って設定が便利になるでしょう。

 しかし現状では、大きく分けて次の3通りの設定方法があります。

 1 「WPS」に対応する機器のみであれば「WPS」を使用する。
 2 同メーカーの機器のみであれば、その設定ユーティリティを使用する。
 3 ネットワークの設定をVistaの標準の手順で手動で行う。


 無線LAN機器メーカーが提供する設定ユーティリティを使用する場合は、そのユーティリティソフトの手順に従いワイヤレスネットワークの設定が簡単にできます。特に「WPS」に対応する機器間の接続は、ユーティリティを起動してプッシュボタンを押すだけで設定が完了します。

 問題は、異なるメーカーの通信機器を使用している場合であり、この場合に最も確実な方法は、面倒でもWindows Vistaの標準の手順で手動で設定することです。

 特に、ドライバのみダウンロードしてインストールした場合は、ネットワークの設定をVistaの標準の手順で行う必要があり、セキュリティの設定をしないとセキュリティで保護されたネットワークに接続できません。

 ただし、親機である無線ブロードバンドルータの設定は、その設定ユーティリティを使用しなければならないため、ネットワーク上の少なくとも1台のパソコンにはユーティリティをインストールする必要があります。

 この親機の設定ユーティリティがVistaに対応していない場合は、WindowsXPパソコンでも良いのですが、Vistaに対応しているのであればインストールして、無線LANアダプタも、この設定ユーティリティを使うことが普通でしょう。

 実はWindows XPでは、一般的にメーカー独自の設定ユーティリティは、Windows標準のワイヤレスネットワークの設定機能である「Windows XP Wireless Zero Configuration サービス」を使わないことが普通でした。

 Vistaでも、Vistaの標準の手順で設定を行う場合は、Vista標準のワイヤレスネットワーク機能である「Windows Vista WLANサービス(WLAN Auto Config)」を使いますが、メーカー独自の設定ユーティリティで「Windows Vista WLANサービス」を停止して使うことがあれば、パソコンで複数の無線LANアダプタを使うときには注意が必要です。


3-2 無線LANセキュリティの基礎知識

無線LANの歴史は浅く、IEEE(電気電子学会=Institute of Electrical and Electronic Engineers)が無線LANの技術標準としてIEEE802.11b規格を制定したのが1999年のことであり、このIEEE802.11b規格ではセキュリティ機能として、共有キーを使用する「WEP (Wired Equivalent Privacy)」を採用しています。

 この1999年には、無線LANの普及を促進する業界団体であるWi-Fiアライアンス(前身はWECA)が設立され、IEEE802.11b規格の機器間の相互接続の認定を始めており、当初の「WiFi認定」機器は暗号化方式としてWEPをサポートしています。

 この後、2001年夏のYahoo!BBのADSL接続サービスへの参入など、家庭にもブロードバンド回線が急速に普及したことに歩調を合わせて無線LANの利用も進みましたが、一方セキュリティの面では、WEPの弱点が指摘されるようになり、新しくIEEE802.11i というセキュリティに特化した規格の検討が始まりました。

 IEEE802.11i 規格は、2004年6月に標準化が完了しましたが、この規格策定までに期間を要するために、Wi-Fiアライアンスは、策定中のIEEE802.11i 規格のドラフトを基に、2002年末に「WPA(Wi-Fi Protected Acces)」を定め、WiFi認定を始めました。

 WPAでは暗号化方式として「TKIP(Temporal Key Integrity Protocol)」を採用しており、WEPでは固定の共有キーを使用しているために解読がし易いのに対して、TKIPでは一定時間経つと暗号キーを変更することで解読が困難となるため、より安全となっています。

 この後、Wi-Fiアライアンスは、IEEE 802.11i 規格が制定されたことを受けて、暗号化方式としてIEEE 802.11i 標準となった「AES(Advanced Encryption Standard)」を採用する「WPA2」を発表しています。

 このAESは、現時点では解読不能でセキュリティが最も強固な暗号化方式です。

 このように短期間で、セキュリティ規格が整備される中で、現実に市販されている無線ブロードバンドルータが採用しているセキュリティ規格と暗号化方式をまとめたものが次の表です。

セキュリティ規格 暗号化方式 設定方法等
WEP (Wired Equivalent Privacy)

IEEE802.11b規格のセキュリティ機能
2002年以前の機器はWEPのみ採用  
 WEP(64bit)  共有キーを入力
  WEP(128bit)の使用文字
  文字列(半角英数)13桁
  16進数(0〜9、a〜f)26桁
 WEP(128bit)
 WEP(152bit)
WPA (Wi-Fi Protected Acces) 

 IEEE802.11i規格のドラフトを基に、
 Wi-Fiアライアンスが制定した規格
2003年春〜TKIPを採用
 WPA-PSK(TKIP)  事前共有キーを入力
  文字列(半角英数)8桁〜63桁
  16進数(0〜9、a〜f)64桁
 WPA-PSK(AES)
 WPA-EAP(TKIP)  IEEE802.1xユーザー認証が必要
 企業向けの機種がサポート
 WPA-EAP(AES)
WPA2 (Wi-Fi Protected Acces2)

 IEEE802.11i規格の制定を受けて、
 Wi-Fiアライアンスが制定した規格
2004年秋〜AESを採用  
 WPA2-PSK(TKIP)  事前共有キーを入力
  文字列(半角英数)8桁〜63桁
  16進数(0〜9、a〜f)64桁
 WPA2-PSK(AES)
 WPA2-EAP(TKIP)  IEEE802.1xユーザー認証が必要
 企業向けの機種がサポート
 WPA2-EAP(AES)

WPAとWPA2には、家庭向けの「WPA-PSK」、「WPA2-PSK」と、企業向けの「WPA-EAP」、「WPA2-EAP」とあり、この「PSK(Pre-Shared Key)」と「EAP(Extensible Authentication Protocol)」の違いはユーザー認証方式にあります。

 本来、IEEE 802.11i 規格でのユーザー認証方式は、「802.1x認証」を採用しており、「802.1x認証」は認証サーバが必要なため企業向けの「WPA-EAP」と「WPA2-EAP」でサポートしています。

 しかし、家庭で認証サーバを利用することは負担が大きく、ホームユース向けの「WPA-PSK」と「WPA2-PSK」では、最初のアクセス時はWEPと同じように共有キー(Pre-Shared Key=事前共有キー)を採用し、認証後にキーを変更する仕組みとなっています。

 また暗号化方式の「TKIP」は、前述したように「AES」採用までの間に合わせのような暗号化方式であり、ソフトウェアの負荷が高いために通信速度が他の方式より遅くなる可能性があります。

 「WPA2」では「AES」が採用されたのですが、少し古い機器との互換性を維持するために「WPA2-PSK(TKIP)」もサポートしており、また「WPA」では「TKIP」が導入されたのですが、「WPA-PSK(AES)」を独自サポートしている機器もあります。

 このように現在は多くの暗号化方式がありますが、ホームユースの場合、結論としては、親機とすべての無線LANアダプタが「WPA2-PSK(AES)」をサポートしていれば、最もセキュリティが強固な「WPA2-PSK(AES)を使うことがベストです。

 しかしセキュリティの設定は、親機であるブロードバンドルータやアクセスポイントがサポートする暗号化方式などセキュリティ機能に依存するため、はじめに親機がサポートする暗号化方式を確認する必要があります。

 そして、親機とセットの子機の無線LANアダプタの場合は、親機がサポートする最もセキュリティレベルの高い暗号化方式を使うことができますが、複数のパソコンで無線LANを組む場合は、基本的にはネットワーク内のすべての無線LANアダプタがサポートしている暗号化方式に統一することになります。

 そのため、「WPA2-PSK(AES)」に対応していない少し古い機器がネットワーク内にあれば、「WPA-PSK(TKIP)」あるいは「WEP(128bit)」を使うことになります。

 セキュリティレベルはWEPよりTKIPの方が高いため、すべての機器がWPA-PSK(TKIP)に対応していれば、WPA-PSK(TKIP)の方が安全ですが、通信速度のダウンが大きいようであれば、WEPを使った方が良いでしょう。

 これまでVistaパソコンを前提として無線LANアダプタのセキュリティについて説明しましたが、親機である無線ブロードバンドルータや無線アクセスポイントには、暗号化方式だけではなくネットワークへの侵入を防ぐための接続制限を行うセキュリティ機能があります。

 接続制限としては、MACアドレスフィルタリング、ESS-IDのANY接続拒否、ステルスAP(ESS-ID隠匿)が主なものであり、現行の多くの無線ブロードバンドルータでサポートしています。

 MACアドレスは、ハードウェア固有の識別番号であり、MACアドレスフィルタリングは親機に登録されたMACアドレスを持つ無線LANアダプタしか接続できなくする機能です。要するに限られた無線LANアダプタしか接続できないという解り易いセキュリティ機能です。

 また、ESS-IDのANY接続拒否はESS-IDが空白または「ANY」とした接続を拒否する機能、ステルスAPは親機のESS-IDを隠し確認できない機能であり、両者は正確には少し意味が違うのですが、接続するためには手動で正確にESS-IDを入力する必要があるということは同じです。

 最近の無線ブロードバンドルータは、こうした接続制限の機能はあっても、初期設定では使用しない設定となっています。簡単に接続設定ができるユーティリティでは、ESS-IDが確認できなければ困難であり、またMACアドレスフィルタリングでは、事前にMACアドレスを登録しなければ、接続設定ができないためです。

 そのため、ワイヤレスネットワークの接続設定がすべて完了し、無線通信できるようになってから、心配であれば接続制限をかけるという使い方をすることになりますが、一般的に使われるWPA2-PSK(AES)、WPA-PSK(TKIP)、WEP(128bit)のいずれの暗号化方式では、暗号キーが一致しなければ接続不可のため、無防備ではないということでしょう。

3-3 Vistaのワイヤレスネットワークの設定の手順

Windows Vistaのネットワークの設定と管理は、「ネットワークと共有センター」の画面から行うことが基本ですが、ネットワークに接続するための設定は、スタートメニューの「接続先」をクリックして、表示される「ネットワークに接続」の画面から入って設定を行うことができます。

 ワイヤレスネットワークでも、トラブルなく設定が完了すれば良いのですが、何かイレギュラーなことがあれば、「ネットワークと共有センター」から設定画面を表示させて対応する必要があり、はじめに「ネットワークと共有センター」について簡単に説明します。

「ネットワークと共有センター」は、スタートメニューの「ネットワーク」をクリックし、「ネットワーク」画面の上段メニューバーの「ネットワークと共有センター」をクリックして表示できます。

 また、Startメニューの「コントロールパネル」をクリックし、コントロールパネルの「ネットワークとインターネット」をクリックし、この画面の「ネットワークと共有センター」をクリックしても表示できます。

 右の「ネットワークと共有センター」の画面の左側のタスク欄に、「ネットワークに接続」、「ワイヤレスネットワークの管理」、「接続またはネットワークのセットアップ」、「ネットワーク接続の管理」という項目があります。

 この「ワイヤレスネットワークの管理」という項目は、ドライバがインストールされている有効な無線LANアダプタが装着されているときに表示され、ワイヤレスネットワークが利用できない環境では表示されません。

 これらの項目は、ここで設定の手順を説明する中で、後で説明する画面であり、その時に参照してください。

 なお、「ネットワークと共有センター」の「ネットワークに接続」をクリックすると、下の画面の「ネットワークに接続」の画面が表示されますが、スタートメニューの「接続先」をクリックすると直接表示できますので、その方が簡単です。

Vistaでのワイヤレスネットワークの設定は、右の「ネットワークに接続」の画面が入り口となります。

 この画面には、接続可能なネットワークが検出され表示されており、ESS-ID(ネットワークの識別名)を確認して、クリックし選択して、画面の下端の「接続」ボタンをクリックすると接続を試みます。

 右の例では、3つのワイヤレスネットワークが表示されており、うち最上段の自宅のネットワークのESS-IDを確認して接続しています。

 他の2つは、近隣のネットワークですから間違えて接続してはいけないのですが、うち「セキュリティの設定が有効なネットワーク」は、暗号キーが判らなければ接続はできません。

 このようにセキュリティの設定を有効にしておくことは、何も不正侵入に限らず、間違えて接続されてしまうリスクを避けるためにも重要です。

上の画面で、「接続」ボタンをクリックした後、初めて接続する場合は、右の画面が表示されます。

 この画面の「セキュリティキーまたはパスフレーズ」欄に暗号キーを入力し、画面の下端の「接続」ボタンをクリックすると、後は自動的に進み、「正しく接続しました」と表示される画面を閉じて完了です。

 前に接続したことのある設定が保存されているネットワークに接続する場合は、この右の画面が表示されず、上の画面で「接続」ボタンをクリックした後、暗号キーを入力しなくても「正しく接続しました」と表示されます。

 この後、ネットワークに接続されているかどうかの確認方法は、次の「3-4 ワイヤレスネットワーク接続の状態の確認」で説明しますが、インターネットに接続されているネットワークでは、取り敢えずインターネットエクスプローラでWebページが表示できれば接続されていることが確認できます。

手動でESS-IDを入力する設定方法

最初の「ネットワークに接続」の画面で、正しいESS-IDを選択し「接続」ボタンをクリックしても、右の画面が表示される場合があります。

 別のログオン情報はなく、もちろん別のネットワークに接続するわけにはいかないので、この場合、改めてESS-IDを指定して、手動で設定する必要があります。

 そのため、右の画面では、「キャンセル」をクリックして一旦画面を閉じます。

 再度、スタートメニューの「接続先」をクリックして、「ネットワークに接続」の画面を表示させ、画面の下の方の「接続またはネットワークを接続します」をクリックすると右下の画面が表示されます。

右の画面は、「ネットワークと共有センター」の左側のタスク欄の「接続またはネットワークのセットアップ」をクリックして表示させた画面です。

 なお「ネットワークに接続」の画面から「接続またはネットワークを接続します」をクリックして表示される画面と画面のタイトルは異なりますが、同じ設定画面です。

 この画面の枠内には、「有効」なワイヤレスネットワーク接続があるときに、「ワイヤレスネットワークに手動で接続します」という項目が表示されており、選択することができます。

 もし表示されていないときは、ドライバがインストールされていない、無線LANアダプタが装着されていない、無線LANアダプタが無効になっている、いずれかの可能性があります。

 この「ワイヤレスネットワークに手動で接続します」をクリックし、「次へ」をクリックすると右下の手動で設定する画面が表示されます。

この画面のネットワーク名の欄には、ESS-IDを正確に入力します。

 なお、ESS-IDは、ESSID、SSIDと表記されることがありますが、すべて同じことで、ネットワークの識別名です。

 また、ESS-IDは大文字、小文字を間違えないように入力する必要があります。

 次に、「セキュリティの種類」のボタンの右端の▼をクリックして、「WEP」、「WPA2パーソナル」、「WPAパーソナル」など種類をクリックして選択します。

 もちろんネットワークの親機と同じセキュリティの種類を選ぶ必要があります。

 なお「WPA2パーソナル」は「WPA2-PSK」のことであり、「WPA2パーソナル」を選択すると、その下の「暗号化の種類」の欄は初期設定で「AES」が表示されます。この「AES」を「TKIP」に▼をクリックして変更することができます。

 また、「WPAパーソナル」は「WPA-PSK」のことであり、「WPAパーソナル」を選択すると、その下の「暗号化の種類」の欄は初期設定で「TKIP」が表示されます。この「TKIP」を「AES」に▼をクリックして変更することができます。

 次に、「セキュリィティキーまたはパスフレーズ」の欄に、親機に設定されている暗号キーを正確に入力します。

 なお暗号キーは、、WEPでは共有キー、Shared Keyと、AESとTKIPでは事前共有キー、Pre-Shared Key、単に共有キーと表記される場合がありますが意味は同じです。

 親機の暗号キーを最初に設定するときは、ネットワーク内の全ての無線LANアダプタが接続可能な暗号化方式と入力するキー(文字列か16進数)を確認して選択する必要があります。

 前述の「無線LANセキュリティの基礎知識」で説明したように、一般的に使われる暗号化方式としては、セキュリティの高い順に「WPA2-PSK(AES)」、「WPA-PSK(TKIP)」、WEP(128)であり、もちろんセキュリティが高い方が良いのですが、Vistaで使用可能な無線LANアダプタは比較的新しい無線LANアダプタが多いため、少なくともWEP(128)はサポートしています。

 入力するキー(文字列か16進数)の選択は、AESとTKIPの事前共有キーでは全ての無線LANアダプタがサポートするキーとして選択の余地がないかもしれませんが、WEP(128bit)では文字列より16進数(0〜9,a〜f)の26字の直接入力の方が汎用性が高く変換トラブルもないのでお勧めです。

 最後に、「この接続を自動的に開始します」のチェックボックスにチェックが入っていることを確認して完了であり、「次へ」をクリックします。

 なお、「ネットワークがブロードキャストを行っていない場合でも接続する」のチェックボックスは、初期設定でチェックが入っていません。このブロードキャストとは親機がESS-IDを発信することであり、ESS-IDのANY接続拒否やステルスAPなどの設定により、親機のESS-IDが検出できない場合はチェックを入れてください。

続いて、右の画面が表示され「正常に(ESS-ID)を追加しました」として、Vistaに設定が保存されました。

 なお一般的に、保存された設定をプロファイルと呼び、この場合はVistaのワイヤレスプロファイルが作成されています。

 この画面で「接続します」をクリックすると、最初の「ネットワークに接続」の画面が表示され接続されていることが確認できます。

 もし接続できない場合は、おそらく前の画面で入力したESS-IDや暗号キーを間違えています。

 再度、正しく設定し直す必要がありますが、一旦保存された設定であるワイヤレスプロファイルを削除する必要があります。


ワイヤレスネットワークの再設定のための削除

ワイヤレスネットワークの保存されている設定を削除するためには、右の「ワイヤレスネットワークの管理」の画面で行います。

 この「ワイヤレスネットワークの管理」の画面は、「ネットワークと共有センター」の左側のタスク欄の「ワイヤレスネットワークの管理」をクリックして表示できます。

 この右の画面には、「表示および修正が可能なネットワーク」として、先ほど設定したESS-IDのネットワークが表示されています。

 このネットワークのESS-IDを確認し右クリックして、表示されるメニューの「ネットワークの削除」をクリックすると削除できます。

 この後は、前述の「手動でESS-IDを入力する設定方法」で、再度ワイヤレスネットワークの設定をしてください。

ついでに説明しますと、前の画面でESS-IDを確認し右クリックして、表示されるメニューの「プロパティ」をクリックすると右の「(ESS-ID)ワイヤレスネットワークのプロパティ」画面が表示されます。

 この画面では、「このネットワークが接続の範囲内に入ると自動的に接続する」、「ネットワークがブロードキャストしていない場合でも接続する」という項目があり、前述の手動設定の画面でのチェック反映されています。

 変更する場合は、ここでチェックを入れたり、外したりすることで可能です。

 また、「さらに優先度が高いネットワークが利用可能な場合は、そのネットワークに接続する」という項目があります。

 初期設定でチェックが入っており、持ち歩くパソコンでは便利かもしれませんが、家庭内で固定したネットワークに接続するのであれば、トラブルを避けるためにチェックを外しても良いでしょう。

 この「(ESS-ID)ワイヤレスネットワークのプロパティ」画面には、「セキュリティ」タブがあり、クリックして開くと「セキュリティの種類」、「暗号化の種類」、「ネットワークセキュリティキー」、「キーインデックス」が確認できます。

 なお「ネットワークセキュリティキー」欄は、●●●と表示され具体的な入力キーは確認できず、「キーインデックス」欄ではキーインデックスが「1」と表示されています。セキュリティキーが表示されないことも、普通はキー1を指定する「キーインデックス」がVistaでは入力不要となったことも当然のことなのでしょう。


設定ユーティリティを使用した手動設定の事例

 Buffaloの無線LANアダプタ「WLI-UC-G300N」は、Buffaloの「エアナビゲータ」を使用して、AOSSによる自動設定だけでなく、手動設定もできます。

 左下の「無線接続先の作成」画面が、「エアナビゲータ」で設定ユーティリティ「クライアントマネージャV」を起動して設定に入った画面です。

 ここで普通はAOSSを選択して接続するのでしょうが、ネットワーク内にAOSSに対応していない無線LANアダプタがあり手動で設定する場合は、下段の「手動設定」をクリックすると右下の画面が表示されます。

この右上の画面の上段の「セキュリティ情報を手動で入力して接続」をクリックすると、下の入力画面が表示されます。

この画面は、Vista標準の手動設定の入力画面と、ほぼ同じです。

 異なる項目は最上段の「ネットワークの種類」ですが、もちろん親機に接続するために初期設定で「インフラストラクチャモード」が指定されています。

 親機があれば、アドホックモード(無線LANアダプタ間通信)を使うことはありません。

 次の「ネットワーク名」〜「セキュリィティキーまたはパスフレーズ」までの項目は、用語までVistaに合わせてあり、設定内容も同じであるため、入力方法は前述のVistaの説明を参照してください。

 下段に「ネットワークがブロードキャストを行っていない場合でも接続する」のチェックボックスがあり、初期設定ではチェックが外れています。

 これも前述のVistaの説明の繰り返しとなりますが、ESS-IDのANY接続拒否やステルスAPなどの設定により、親機のESS-IDが検出できない場合はチェックを入れてください。

 なお、このBuffaloのユーティリティの画面では、「この接続を自動的に開始します」という項目が表示されていませんが、Buffaloとしては当然この設定で接続を開始するものとして、この項目は不要ということでしょう。

3-4 ワイヤレスネットワーク接続の状態の確認

ワイヤレスネットワーク接続の状態は、有線ケーブル接続と同じように、Vistaの「ネットワークと共有センター」で確認できます。

 なお、この「ネットワークと共有センター」をはじめネットワーク関連の設定画面は下の図のような相互関係にあり、図の矢印を辿って複数のルートで表示させることができます。
 

 このネットワーク図と「ネットワークと共有センター」からのネットワーク接続の詳細については、サイト内の「有線LANの設定 Vista編」を参照いただくとして、ここではワイヤレスネットワークに特化した無線通信の接続の確認について説明します。

右の「ネットワークと共有センター」の画面を見ると、一目でネットワーク経由でインターネットに接続されていることが、アイコンで解ります。

 この「ネットワークと共有センター」の画面は、有線LANで接続されている状態と、ワイヤレスネットワークで接続されている状態では画面に表示される項目が異なります。

 画面左側のタスク欄の「ワイヤレスネットワークの管理」と画面右側の「ワイヤレスネットワーク接続」、「シグナルの強さ」、「切断」は、ワイヤレスネットワークの接続が確立されている状態に表示されます。

 この画面の「シグナルの強さ」では、「非常に強い」と表示されていますが、電波が弱い状態であれば、パソコンや無線LANアダプタの設置場所を見直した方が良いでしょう。

 この「シグナルの強さ」の横の右端にある「切断」をクリックするとワイヤレスネットワークから切断されます。再接続するためには、左側タスク欄の「ネットワークに接続」をクリックしますが、ワイヤレスプロファイルとして設定が保存されているため、接続先のESS-IDの選択を間違えなければ暗号キーの入力は不要です。

「ネットワークと共有センター」の画面の右端にあるワイヤレスネットワーク接続の「状態の表示」をクリックすると右の画面が表示されます。

 この画面で、ワイヤレスネットワークが有効かどうかの状態、ESS-ID、継続時間、規格上の最大通信速度、シグナルの状態などの接続の状態と動作状況が確認できます。

 画面の中段に「詳細」と「ワイヤレスネットワークのプロパティ」の2つのボタンがあり、画面の下段に「プロパティ」、「無効にする」、「診断」と3つのボタンがあります。

 うち「ワイヤレスネットワークのプロパティ」は、無線の場合に表示されるボタンですが、クリックすると前述の「(ESS-ID)ワイヤレスネットワークのプロパティ」画面が表示されます。

 ちなみに「プロパティ」ボタンは、クリックするとネットワークへの接続の方法、接続に使用するプロトコル、IPアドレスの設定などに入っていくためのプロパティ画面が表示されますが、詳しくは「有線LANの設定 Vista編」を参照してください。

右の画面は、「ネットワークと共有センター」の画面の左側タスク欄の「ネットワーク接続の管理」をクリックして表示される画面です。

 この事例では、パソコンに有線LANアダプタが1つと、無線LANアダプタが3つ装着されており、うち現在は、Buffaloの無線LANアダプタ「WLI-UC-G300N」のみ有効となっています。

 パソコンに複数のネットワークアダプタが存在すると、トラブルの原因となる場合もありますが、試しに4つのアダプタを装着したところ4つのアダプタがあっても1つのみ有効にすることでトラブルなく使えます。

 無線接続のトラブルについては後述しますが、使用するアダプタを切り替えるときは、それまで「有効」にしていたアダプタを先に「無効」にしてから、これから使用するアダプタを「有効」に変更することが無難でしょう。

 なお、無線LANアダプタの「有効」と「無効」の切り替えと、「接続」と「切断」の切り替えとあります。
 無線LANアダプタが「有効」なときに「接続」と「切断」の切り替えが可能ですが、複数の無線LANアダプタがある場合は、「接続」と「切断」で切り替えるのではなく、「有効」と「無効」で切り替えた方が安全でしょう。

3-5 無線LANのトラブルの対応方法

無線で接続できない原因として、大きく分けて、ハードウェアの認識のトラブルと、ネットワークの設定のトラブルとがあり、前に説明したハードウェアの認識(無線LANアダプタの装着とドライバのインストール)の問題も含めて、症状別のトラブルの原因と対応策を次の表に整理しました。

<症状1> Windows Vistaが無線LANアダプタを認識できない
<原因1>
正常にドライバがインストールされていない。

 「ネットワーク接続の管理」でアダプタを確認
 「デバイスマネージャ」でアダプタを確認

<対策1>
「ネットワーク接続の管理」で無線LANアダプタが表示されていない場合、 「デバイスマネージャ」で誤認識している場合は、一旦ドライバを削除し、インストールし直す。
ドライバのインストールが不可の場合、「2-4 ドライバのインストールのトラブル対策」を参照。
<原因2>
USB無線LANアダプタがしっかりと装着できていない。


<対策2>
無線LANアダプタを取り付け直す。
無線LANアダプタをパソコンの別のUSBコネクタに取り付けてみる。
USBコネクタに、マウスやUSBメモリーを取り付け、コネクタが正常かどうか確認する。
<症状2> 親機が確認できない、接続できない
<原因1>
親機のESS-IDが確認できない。

 親機のセキュリティ設定を確認

<対策1>
親機がANY接続を拒否する設定であれば、ANY接続を許可する。
親機がステルスAPを使用していれば解除する。
なおANY接続拒否でもステルスAPでも、手動で正確にESS-IDを入力すれば接続可能。
<原因2>
暗号キーを入力しても接続できない。

 親機の暗号化方式と暗号キーを確認

<対策2>
ESS-IDと、文字列の暗号キーは大文字と小文字を区別して、正確に半角英数で入力する。
親機がMACアドレスフィルタりングをかけていれば、ネットワークに接続されている他のパソコンから無線LANアダプタのMACアドレスを登録する。
<原因3>
セキュリティソフトのファイアウォール機能が影響している。
<対策3>
セキュリティソフトのファイアウォール機能を無効にして接続設定をする。
<症状3> 使用中に切断されたり、接続が不安定である
<原因1>
正常にドライバがインストールされていない。

 アダプタを取り付けなおしたり、Windowsの
 再起動をしないと接続できない場合など
<対策1>
切断のときに「ネットワーク接続の管理」で無線LANアダプタが表示されない場合、一旦ドライバを削除し、セキュリティソフトのファイアウォール機能を無効にして正しい手順でインストールし直す。
<原因2>
不適切なドライバが使われている。

 正しいドライバか使われているか確認
 不具合のあるドライバでないか確認


<対策2>
メーカーサイトで不具合の修正された新しいドライバがないか確認する。
一旦ドライバを削除し、新しいバージョンのドライバをダウンロードしてインストールする。
Vista標準のドライバを使用する機種の場合でも、デバイスマネージャで正常に動作しているか確認する。
<原因3>
設定ユーティリティにトラブルがある。

 複数のユーティリティの使用によるトラブル
 ユーティリティの不具合とパソコンとの相性
<対策3>
最新版の設定ユーティリティをダウンロードしてインストールする。
複数の設定ユーティリティを使えばトラブルの元であり、ユーティリティをアンインストールし、ドライバのみインストールする。
<原因4>
他のネットワークアダプタが干渉している。

「ネットワーク接続の管理」でアダプタを確認
<対策4>
使用する無線LANアダプタ以外は、有線LANアダプタも含めてすべて無効にする。
無効にしてもトラブルが続く場合、他の無線LANアダプタのドライバと設定ユーティリティを削除する。
<症状4> 通信状態が悪い・速度が異常に遅い
<原因1>
距離が遠い・障害物がある
<対策1>
親機と子機の距離を近づけて確認する。
改善されなければ距離以外の原因がある。
<原因2>
他の無線LANとの電波干渉

複数のアクセスポイントが検出される場合
<対策2>
設定ユーティリティを使用して、親機のチャンネルを変更する。
チャンネルの変更方法は設定ユーティリティのマニュアルで確認してください。
<原因3>
電子レンジ、親子電話等の電波干渉
<対策3>
親機と子機の置く位置を変更する。
チャンネルの変更で改善される場合もある。
<原因4>
セキュリティソフトや常駐プログラムが影響している。



<対策4>
セキュリティソフトを無効にして確認し、セキュリティソフトの設定を見直す。
ネットワークに関連する常駐プログラムがあれば、実行停止にして確認する。
常駐プログラムの常駐停止の方法は、「Vistaのプログラム設定」を参考としてください。

無線LANのトラブルは、私自身がすべてのトラブルを経験しているわけではありません。まだVistaパソコンでの設定や接続トラブル関連のFAQが少ないのですが、トラブルについては主に無線LAN機器メーカーのサポート情報を参考にしています。

 WindowsXP標準の無線LAN機能としては、「Windows XP Wireless Zero Configuration サービス」が、Vistaでは「Windows Vista WLANサービス(WLAN Auto Config)」が搭載されています。

 WindowsXPの時代は、メーカーの設定ユーティリティと「 Wireless Zero Configuration」とは、排他的に使われることが一般的であり、メーカーのユーティリティを使用していて接続が不安定であったり、通信速度が遅い場合は、「Wireless Zero Configuration」の方を使ってみることも対策の一つでした。

 また反面、「Wireless Zero Configuration」の有効または無効の設定がトラブルの元となり、「Wireless Zero Configuration」のサービスを停止する方法や、一旦有効にして「IEEE802.1x認証を使用する」のチェックを外して再度無効に戻す方法などがメーカーサイトのFAQに載っています。

 こうしたトラブルは複数の無線LANアダプタを使用する場合に問題となることが多いのですが、「Wireless Zero Configuration」かメーカーのユーティリティか、どちらか一方を選んで使うことは不便な面もあります。

 しかしVistaに搭載されている「Windows Vista WLANサービス(WLAN Auto Config)」は改良され使いやすくなっており、メーカー各社の独自の設定ユーティリティも根幹部分はVistaに準拠するようになれば、互換性によるトラブルが減っていくことでしょう。

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