1 屋内配線ノイズ対策
<屋内電話回線の配線>
電話回線は、屋外から宅内のモジュラーロゼット(MJ)に引き込まれており、このMJの近くにパソコンを置くのが最適です。
しかし、近くに置けずMJとパソコンとが離れている場合は、極力MJとADSLモデムとの間のモジュラーケーブルを短くし、モデムとパソコン間のLANケーブを長くするのが基本であり、次のように配線しました。
MJ 〜 スプリッター間は、20cmのケーブル
(ノイズフィルター付属ケーブル)
スプリッター 〜 モデム間は、5mのツイストペアケーブル
モデム 〜 コレガルータ間は、10mのLANケーブル
ルータ 〜 PC間は、ルータ付属ケーブル
NTT-AT製ノイズフィルタのDMJ6-2L、DMJ6-2H、DMJ6-100Kの3種類を購入しましたが、ADSL信号が伝わるラインに3つ同時につけると心もち接続が安定するものの、かえって速度は落ちました。
距離がありADSL信号が弱い場合は、ノイズフィルタを2個以上つけない方が速いようです。
今のところは、スプリッター前に、L(AMラジオ波ノイズ用)をかませ、H(無線短波ノイズ用)と100K(電気製品発生ノイズ用)はもったいないのでスプリッター分岐後の電話通話ラインに使ってます。暇な時にでも、また取付ける位置は検討してみたいと思います。
近所にラジオ放送鉄塔があるのならL、アマチュア無線家がいるのならH、MJやモデムの近くにコンセントや家電製品があるのなら100Kが向きますが、LとHはあまり結果が違わないようです。
とりあえず1つ試すならLということのようです。私の場合もLのみ使ったときが、やや結果が良いように思います。
なお、似たようなものが、ミヨシ、ELPAから出てますが、ネットでは本家のNTT-AT製のものが評判が良いようで購入しました。
<電源コードへのフェライトコアの装着>
フェライトコアは、ルータとモデムのAC電源コードに装着しています。
信号ケーブルは、ツイストペアケーブルとノイズフィルターを使っており十分と思ってます。一般的にもフェライトコアは、電源ケーブルにつけることが多いようです。
2 ガス自動検針器の対策
10月7日に、ADSLモデムが送られてきたので接続したところ、2週間ぐらいして、東邦ガスから、「ガスの検針信号が送られてこなくなったがADSLに加入されたのか。」と連絡がありました。
まだ開通してないけれども、YahooBBからモデムが届いたので接続したと話したところ、対応が良くすぐ確認に来て、無料でADSLアダプター(NTT製)の取付工事が行われました。
ガス自動検針によりADSLが接続できないことがあることは知ってましたが、ガスの方もモデムを接続するだけで信号が伝わらなくなるようです。
ガスの自動検針や警報システムに加入している場合は、ガス会社に連絡すると直ちに対応されると思います。
対応策としては、私のように@アダプターの設置、A宅内に電話回線を直接引込みスプリッターを通した後にガス検針を通す配線工事とがあるようです。最悪、ガス自動検針を外してしまえば当然影響がないです。
ADSL開通後に連絡して、試しにガス自動検針を通さず直結してみましたが、全くADSLの接続速度が変わらなかったため、私の場合は、
ガス自動検針の影響はアダプターの設置により解消できているように思います。
ホームテレホン、ドアホン、スカパーのチューナーも電話回線を接続してますが、こうした電話回線を使用する他のサービスはスプリッターを通した後の電話側回線から分岐させるのが基本でそうしてます。
3 PCの設定(MTU,RWIN値)
Windowsの設定変更
Windows98、ME、2000、XPは、それぞれMTU、RWINの初期設定が異なります。
YahooBBの場合は、MTUの値は1500がベストです。
ルータがPCの設定を無視しMTUを固定してしまうものもありますが、とりあえずPCの設定は1500に固定することを勧めます。
RWINの値は、WindowsXPはデフォルト(初期設定)のまま変更しなくても問題ありませんが、Windows98、MEではデフォルト値が低すぎるようです。
インターネット上いろいろな意見がありますが、ハイスペックマシンのRWIN値はできる限り大きな値がよいようで、試しに、17520、32120、64240、122640とRWIN値を変えてみましたが、WindowsのScaleオプションを有効にして122640の値としたときに比較的良い結果がでています。
しかしそうは言っても、ある一定水準以上の値なら大きな差があるわけではなく、常にそうであるとも言えないように思います。ただWindows98のMTU、RWINのデフォルト値は、やはり低すぎるようです。
なお、RWINの値は、MSS1460(MTU1500-40)の値の任意の整数倍とする(200倍まで)のが原則ですので自分の環境で試してください。
昔はMSSの12倍(ME、2000のデフォルト値)が適当で、上限は65536といわれてましたが、ハイスペックのマシンで広帯域を使うためには、MSS1460の84倍と高い倍率を掛けるRWIN122640が良いという情報を、インターネットで見て試してみました。
詳しくは、「ADSL少し詳しい基礎知識」にテスト結果を載せており参考にしてください。
まとめ
屋内対策では、何かネックとなるような問題があり同じような環境と比べて接続速度が特に遅い場合に、大幅に速度アップすることがあると思います。
私の場合は、開通前にガス自動検針の対策を済ませており、屋内ではその他には特に大きな問題もなく、屋内ノイズの対策やMTU、RWINの設定を見直してみても、結果的には、750〜800Kbpsが850〜900Kbpsへとわずか100Kbpsアップした程度です。
主として屋外、電話交換局から自宅までの距離と回線状況によりモデムのリンク速度が定まり、現実の接続速度は、その8割〜9割が限界なので、根本的には屋外回線の状況が改善できるかどうかにかかっていると思います。
もちろん、内に問題があれば外の問題どころではないので、屋内対策を一通り確認されることをお奨めします。