1 デジタルカメラでの撮影のコツ
1-1 液晶画面での確認
デジカメで写真を撮影するときは、ファインダーを覗かなくても液晶画面で被写体を見て撮ることができます。液晶画面を見てとることは、圧迫感もなく、カメラ位置の自由度が高いなど何かと便利であり、普段は液晶画面を使うことが習慣となります。
ただし液晶画面を使うと電池の消耗が多く、旅行先などで充電できないときは、早く電池切れになってしまう心配があります。また、それほど暗くなくてもAUTOでフラッシュを炊いてしまい予想外に早く電池の残量が少なくなることもあり、電池の残量が少なくなったら、液晶画面を使うのを止め、フラッシュなしで撮れそうであればフラッシュを切ると少し多くの枚数が撮れます。最近のデジカメではファインダーが無く、液晶画面でしか確認できない機種もあります。
電池の予備を持っていたり、電池が満タンに充電されていて電池切れの心配がなければ、液晶画面をONにしたまま使えば良く、撮影した直後に、きれいに撮れているのかどうか確認すると、後で上手に撮れてなかったと後悔することがないのです。
なおコンパクトデジカメでは、ファインダーごしに見る画面では、実際に撮影できる範囲が、ほんのわずかに違うことがあります。最初は撮影範囲フレームを少し意識すれば大丈夫ですし、慣れれば気にならなくなります。その点も液晶画面では見たまま写るのが基本ですが、デジカメによって表示と撮影範囲がズレるようであれば撮るときに留意すると良いでしょう。
<FUJIFILM Z2 512万画素で撮影>
1-2 ピント合わせとズーム
デジカメも普通のコンパクトカメラと同じで、普段はAUTOフォーカスで撮影します。
下の写真の左側のように、被写体を画面の中央に置いて撮影すれば、自動的にピントが合っています。つまり液晶画面の中央部のピントを合わせる範囲に、被写体を置いてシャッターを半押しすると、AUTOフォーカスで自動的にピントが合い、そのままシャッターを切れば良いのです。
しかし、いつも中央に人がいては面白くないなど、被写体をすみに寄せて撮りたいときは、フォーカスロックを使います。
フォーカスロックとは、まず液晶画面の真ん中に被写体を置いてシャッターを半押しして止めることで、フォーカスロック状態となり、普通のデジカメはフォーカスロックランプが点灯したり、機械音で知らせてくれます。フォーカスロック状態のまま、撮りたい構図にズラして、そのまま静かにシャッターを切ればピントを合わせた被写体にピントが合っています。
下の写真の右側は、一旦左側手前の花を中央にして、シャッターを半押しし、写真の左に配置する構図にズラして写しています。
<DiMAGE Xで撮影> |
<DiMAGE Xで撮影> |
光学ズームを使って撮る時も、基本的には液晶画面中央部のピントを図る位置に被写体を置くことは同じです。遠い風景を撮る時は、ピンボケも起こらないでしょうが、近くの被写体をアップで撮るためにズームを使うときは、その被写体にピントを合わせることが大切です。
なお最近のデジカメのAUTOフォーカスは、高機能になってきています。
FUJIFILMのデジカメでAUTOフォーカスをセンター固定ではなくオートエリアに設定すると、中央付近のコントラストが高い被写体を自動的に認識しピントが合います。つまり人が真ん中にいなくても、そのままの構図でシャッターを切ってもピントが合う機能で、最近の多くのデジカメに同種の機能が付いています。
しかし、いつもフォーカスロックを使うことに慣れていて、中央1点フォーカスの方が高速にピントが合うのであれば、中央1点フォーカスが使い易いという面があります。要はシャッターを半押しすることを習慣とすることが、上手に写真を撮るための基本であり、半押しに慣れれば中央1点フォーカスの方が解りやすいのです。
中央に被写体がなくても高速でフォーカスが合えば、フォーカスロックして構図をずらさなくても撮れるので便利な機能であり、各デジカメのAUTOフォーカスの可能な設定をいろいろ試してみると良いでしょう。
1-3 その他Autoでの撮影のコツ
ピントが合っても、シャッターを切るときにカメラが動く手ぶれで失敗することの方が多いのです。手ぶれを防ぐためには、脇をしめカメラを両手で持ち、人差し指をねせて、そっとシャッターを押し、ゆっくり指を離せば良いのです。
指を立ててシャッターを一気に押したり、シャッターを押した後に勢いよく指を離すと手ぶれの原因となります。軽量デジカメは、器用な人は、片手でもカメラ本体は動かずにシャッターを押せるのでしょうが、片手では手ぶれは起きやすいので、片手でそっとシャターを切る練習をすると良いでしょう。
フラッシュもAUTOで作動する機種が多く、明るさや光の向きに、あまり気を使わなくてもきれいに写真が撮れることが多いでしょう。フラッシュを使うと、逆光補整、蛍光灯の色の補整、影を和らげる、ブレないなど良いことが多いのですが、フラッシュの光は届く範囲が4mぐらいまでであり、被写体はフラッシュの効果のある範囲内に納めるよう留意する必要があります。
逆に強い光できれいに撮れないこともあります。
距離1m以内でフラッシュが発行すると露出過多となって白くなったり、逆光やフラッシュの反射光などでレンズに光が入ってハレーションを起こしたりします。またフラッシュで赤目になってしまうことも避けにくいことです。
右の写真は、出窓の上の花を撮影しています。 窓の外が明るいため、室内でも逆光の状態になっています。条件が良くないので、被写体をはっきりきれいに撮るためには、フラッシュを使った方が良いでしょう。 FUJIFILMのZ2は、高感度撮影が可能ですから、フラッシュなしでISO400で撮れていますが、被写体の前に出窓からの光による被写体の影が写っています。 これはこれで趣のある写真ですが、外の生垣の上の植木は光が強すぎて白抜けしています。 こういうケースでAUTOで撮影すると、露出を測光する位置が被写体の下の方の暗いところであればフラッシュが発光し、上の方の花びらであればフラッシュが光らないことが普通でしょう。 |
要はデジカメでも、普通のカメラと同じように光線の状況によりトラブルが起きることがありますが、危ないシチュエーションであれば、撮った後すぐに液晶画面で確認し、少し位置を変えて取り直すことができるという便利さがあります。
普段から、同じシチュエーションで少し撮る向きを変え2〜3枚撮っておき、上手に撮れた写真のみプリントするという使い方を習慣とすると、気に入った写真が多くなってお勧めです。要はデジカメでは、プリントしなければコストがかからないため、何枚も撮ることが上達のコツです。
<DiMAGE Xで撮影> |
<DiMAGE Xで撮影> |
遠景写真などは、空が暗くなるような雨降りの日でなければ、少し天気が悪いぐらいの方が、光の向きに関係なく、きれいに撮れることがあります。
人を撮影するとき、陽射しが強いときは、順光で撮るとまぶしくて目を瞑っている、逆光だと顔が暗くなることもあって、光の向きと被写体の位置に少し配慮が必要なことは普通のカメラと同じです。
1-4 Autoできれいに撮れないときの設定
フォーカスの測距方
前にも説明しましたが、最近はAUTOフォーカスでも、中央一点測距だけでなく、中央付近のコントラスト比の高いところに焦点を合わせるオートエリアや、複数の点を測距する方式など設定を選べる機種が増えています。
中央一点測距でもピントが合うまでの時間が高速になってきており、中央に被写体を置いてAUTOフォーカスを使うことに慣れていれば、高速な中央一点測距で使用すれば良いでしょうが、より使いやすくするために、各種の測距方式がでてきており、必要があれば設定すると良いでしょう。
フラッシュの手動設定
普段はAUTOで撮影しても、フォーカスが合っている被写体を測光し、被写体が暗ければ自動的にフラッシュが発光するようになっています。
しかし、どのデジカメでもフラッシュについては、強制発光、赤目軽減モード、発光禁止などを手動で設定できるようになっています。
デジカメの機種によって、AUTOでフラッシュが発光する度合いが違うのでしょうが、AUTOで使用していて暗い写真となることが多いのであれば、次のようなシーンなどではフラッシュを強制発光させると良い場合があります。
屋外でも逆光となり被写体が暗いとき
被写体が日陰にあり、移動することができず周囲より暗いとき
室内でバックに窓があって被写体が暗いとき
室内で被写体の細かな文字が読めるほど鮮明に撮りたいとき
また逆にフラッシュを使いたくない場合もあります。デジカメを使用していると、昼間でもAUTOで随分フラッシュを炊くシチュエ−ションが多いと感じるのですが、次のようなシーンでは、フラッシュを発光禁止にして撮ると良いでしょう。ただし最近の高いISO感度の設定が可能なデジカメでないと、フラッシュ無しでは暗くて写らないでしょう。
水族館や歴史的建造物、美術館など写真撮影はOKでもフラッシュ禁止の場合
赤ちゃんやペットなどを驚かさず近い距離で撮りたいとき
室内でフラッシュの当たる被写体だけでなく、バックも写したいとき
フラッシュの影でなく、室内光の自然な影が欲しいとき
<FUJIFILM Z2で撮影> |
<FUJIFILM Z2で撮影> |
上の写真は、左側がフラッシュなし、右側がフラッシュが発光した写真です。
フラッシュを焚いた方が鮮明で色も鮮やかに写ってますが、絵画や造花のようで、自然に美しい方はフラッシュなしの写真です。
朝の時間帯の日陰で、ちょっとした露出の測光の具合によって、フラッシュが発光したり、発光しなかったりすることがあります。微妙な暗さの場合は、AUTOでフラッシュが発光すれば、もう1枚フラッシュ発光禁止で撮影、また逆にフラッシュが発光しなければ、もう1枚フラッシュを強制発光して撮っておくと良いでしょう。
いずれも、少しデジカメを使って慣れてみて、AUTOでは上手に撮れないシーンがあれば、フラッシュを手動で設定すると良いでしょう。なおフラッシュの光は遠くまで届かなく、概ね3m以内に被写体を置かないときれいに撮れません。
また最近は解りやすく撮影モードを選べる機種が多くなりましたが、この撮影モードで選んだシーンによって、シャッタースピード、絞り、ISO感度とともにフラッシュの発光も適切に設定されるようになっています。
<FUJIFILM Z2で撮影> |
<FUJIFILM Z2で撮影> |
左の写真は、FUJIFILMのZ2で夜景モードで撮った写真です。 夜景モードの場合は、シャッターは最大4秒間開放しますから、デジカメを固定しないとブレてしまいます。 夜景を撮るのであれば三脚を使わないと難しいのですが、手すりの上にのせてセルフタイマーを使って撮影してみました。 もちろんブレていますが、夜景でも、こんなに暗いシーンは少ないので、何か支えるものがあれば何とか撮れるシーンもあるのでしょう。 夜景などは三脚を使わないとブレてきれいに撮れないものですが、カメラを固定できれば撮れないことも無いというレベルにコンパクトデジカメもなってきたようです。 |
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ライトアップされた光は、左の写真のように光量が少なくても写ります。 ただし光が当たってないところは真っ暗となり、光源とライトが当たっているところしか写っていません。 繁華街のネオンであれば、もっと明るく撮れ、フラッシュの届く範囲に人が立てば、人物プラス夜景の写真が撮れます。 |
ISO感度の固定
撮影感度については、コンパクトデジカメでは、高感度での撮影はノイズが酷く、実用的なレベルに達していないと言われてきたため、もともと少し古いデジカメでは、ISO400以上に感度を上げて撮影できないことが多いでしょう。
2005年の春に、FUJIFILMのF10が発売され、高感度で被写体ブレ、手ブレを防ぐことができることがPRされ、この後継機のF11が高感度で唯一ノイズが少ない写真が撮れるデジカメとの評判です。
これは写真に詳しいユーザーの評価ですから見方が厳しいのでしょうが、他社のデジカメも高感度への対応が進んできており、この秋の新製品では高感度撮影ができることをアピールするデジカメも多くなりました。
右の写真は、フラッシュが発光していますが、ISO640の高感度で撮影しています。 そのため前のろうそくの乗っている飾り物だけでなく、バックの棚も写っています。 もう少し明るければフラッシュなしでも撮れるでしょうが、被写体だけでなく背景も写ること、つまりどこで撮っているか解ること、これが高感度撮影の良いところです。 被写体だけ写したい場合は、フラッシュを発光させISO感度100に設定して鮮明に撮影できますが、フラッシュが届く距離3mぐらいまでに被写体を置く必要があります。 |
ISO640 F3.5 1/60s フラッシュ発光 <FUJIFILM Z2で撮影> |
高感度撮影ができるデジカメでは、AUTOで撮影しても、暗いとISO400以上の設定で撮れるようになっていますが、ISO感度を固定して使うことも多いでしょう。
特にISO800やISO1600で撮影できるデジカメでも、ISO800やISO1600に固定しないとAUTOでは適用されないケースも多く、ISO800やISO1600で撮影してみてノイズが我慢できるレベルかどうか、ノイズリダクションが効きすぎて画質が悪過ぎないか確認して使うことになるのでしょう。
高感度のメリットは、感度が高いためにシャッタースピードを速くできることで、動く被写体を撮っても被写体ブレが起きにくいこと、シャッターが速く切れれば手ブレも影響を受けにくいことから失敗写真が少なくなることです。
もちろん屋外で光量が十分あればAUTOで撮ってもシャッタースピードは速く、手ブレも心配なく、室内で少し暗ければ、ISO感度が自動的に上がり手ブレ写真を防ぎ、意識しないでAUTOできれいな写真が撮れます。しかし、動く被写体は、撮影モードで「スポーツ」シーンに指定すると良いでしょう。
また高感度では、少し暗いシーンでフラッシュに頼らず撮りたいとき、つまりフラッシュの当たる被写体だけでなく背景も写したいときには、ISO感度を上げるとバックも撮れます。
少し暗ければ、フラッシュを発光禁止にして暗さによってISO感度を上げて撮る、あまりにも暗い場合は、フラッシュを炊いてISO感度を上げて撮るというように、光量が少なくてもISO1600まで高感度撮影では撮れる限界が広がることも魅力でしょう。
購入したFUJIFILMのZ2には、ナチュラルフォトモードが搭載されており、このモードではフラッシュを炊かずに少し暗いシーンでは、自動的にISO感度を上げて自然な写真が撮れることがPRされています。ナチュラルフォトモードで撮れない暗さでは、ISO800やISO1600に手動で固定してフラッシュを発光させて撮ることになります。
ISO400 F3.5 1/100s フラッシュなし <FUJIFILM Z2で撮影> |
ISO400 F3.5 1/110s フラッシュ発光 <FUJIFILM Z2で撮影> |
上の写真は、左側がISO400でフラッシュなし、右側がフラッシュが発光した写真です。
出窓の外が明るいため、ISO400より感度を上げると背景は真っ白になり限界であり、ISO400に固定しています。フラッシュなしでも見れますが、こうしたケースではフラッシュを発光させると、より被写体が明るく写ります。
下の写真は、左側がISO800でフラッシュなし、右側がISO100でフラッシュが発光した写真です。フラッシュなしでは、被写体の左側に自然光の影が写ってますが、近い距離でフラッシュを発光させると自然光の影が消え、鮮明に写っても平面的な写真となります。
こういう場合は、いろいろISO感度を固定してみて撮ると気に入った写真が撮れる可能性があります。
ISO800 F3.5 1/26s フラッシュなし <FUJIFILM Z2で撮影> |
ISO100 F8.0 1/60s フラッシュ発光 <FUJIFILM Z2で撮影> |
マクロ(接写) デジカメによっては、マクロ機能が無く、そのまま20cmぐらいの距離から撮れる機種もあります。下の写真の左側はミノルタのDimageXでそのまま撮った写真、右側はFUJIFILMのZ2でマクロ機能を使って撮った写真です。 マクロ機能が無くても、ある程度近い距離から撮れる方が普段は使い易いのですが、マクロ機能のある機種は接写の場合はマクロに設定して撮影することになります。 Z2の場合は、標準では約60cm離れてないと撮れなくて、マクロでは約8cmまで近寄れて撮れます。 |
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<DiMAGE Xで撮影> |
<FUJIFILM Z2で撮影> |
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2 写真画像のパソコンへの保存
2-1 写真画像のパソコンへの取込み方法
写真画像のパソコンへの取込みは、大きく分けて次の4通りの方法があります。
(1) デジカメとパソコンをUSBケーブルで接続して写真画像ファイルを転送する。
(2) デジカメからメモリーカードを出して、パソコンのメモリーカードリーダーに入れて読む。
(3) デジカメからメモリーカードを出して、プリンタのメモリーカードリーダーに入れて読む。
(4) デジカメとプリンタを直接USBケーブルで接続し写真画像ファイルを転送する。
最も一般的な方法は、(1)のUSBケーブルでパソコンに接続する方法で、私自身も(1)〜(3)の方法を使うことが可能ですが、もっぱら(1)のUSBケーブルでパソコンに写真画像を取り込んでいます。
(4)のデジカメとプリンタのUSBケーブルでの接続は、カメラダイレクトという方法で、CANON製のプリンタに、CANON製のデジカメと同メーカーの一部機種間でできる言わば特殊なケースとカメラ映像機器工業会が推進しておりデジカメやプリンタの主要メーカーがサポートを表明し、最近一部の製品で使われだしたPictBridge(ピクトブリッジ)という方式とがあります。ピクトブリッジではデジカメの液晶画面に表示されている画像を印刷でき、機種によっては各種設定もできるものがあります。
また(3)は、ダイレクトプリンタと呼ばれるプリンタに付属のメモリーカードリーダー、あるいはプリンタにメモリーカードリーダーを取り付ける方法で、こちらもパソコン無しで印刷できるプリンタがあってできることです。
しかし、パソコンに写真画像を保存するためには、また撮った写真を全て印刷するのでなければ、パソコンに取り込んだ方が便利なので、カメラダイレクトやダイレクトプリンタの使用ではなく、最初からUSBケーブルでパソコンに取り込んだ方が早いのです。
なお、パソコンが苦手とかプリントさえできれば保存しなくても良いという場合は、ダイレクトプリンタでインデックス印刷して、写真を選んでプリントすることができます。
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パソコンへの取り込み方法は、Windowsの機能を使う方法とプリンタに付属するユーティリティーソフトを使う方法とがあります。
いずれも難しいことではなく、まずUSBケーブルでパソコンとデジカメを接続し、デジカメの電源を入れれば、Windowsパソコンでリムーバブルメディアとしてデジカメのメモリーが扱えるようになります。
WindowsXPでは、接続してデジカメの電源を入れれば、自動的にホップアップウィンドウが現われ、Windowsが実行する動作を選ぶことができるのですが、この時に「フォルダを開いてファイルを表示する(エクスプローラを使用)」を選択すれば、写真の画像ファイルにアクセスできます。
一般的には、この後、適当なフォルダにコピーすれば、写真の画像ファイルが保存できます。
またEPSON
などプリンタに付属するユーティリティーソフトがインストールされていれば、デジカメの電源を入れた後、現れるホップアップウィンドウの選択項目として、そのユーティリティーソフトの起動が選択できるため、クリックして起動すれば良いのです。
EPSONの場合、
ユーティリティーソフトとしてEPSON PhotoQuickerとEPSON CardMonitorとEPSON PhotoStarter(またはEPSONカメラスタータ)がインストールされていれば、自動的にEPSON PhotoQuickerを起動して写真データを読み込むことができます。
WindowsXPでは、デジカメの電源を入れた後、現れるホップアップウィンドウの中の「EPSON CardMonitor 1.1」を選択して[OK]ボタンをクリックするとEPSON CardMonitorが起動し、その後EPSON PhotoQuickerが起動します。そして自動的にマイドキュメントの中に「Photos」というフォルダを作成し、その「Photos」の中に日付別にフォルダを作成し、写真の画像ファイルが保存されます。
もちろんEPSON PhotoQuickerを使用して、そのまま気に入った写真を選んでプリントすることができます。
EPSONのユーティリティーソフトでは、Windows98、Meでは、WindowsXPより簡単で、接続しデジカメの電源を入れれば、すぐにEPSON PhotoQuickerの起動まで自動的に行われます。なおWindows98、Me、XPのいずれの場合でも、EPSONカメラスタータの画面が表示された場合は、「保存して印刷」をクリックする必要があります。
以上の説明を読むと難しそうに思われるかもしれませんが、とにかくUSBケーブルで接続して、デジカメの電源を入れてみてください。表示された画面で一度か二度クリックすれば、ほぼ自動的にユーティリティーソフトが起動しますので、とても簡単なことなのです。
2-2 写真画像の整理・保管
ユーティリティーソフトで自動的にフォルダを作成し、写真の画像ファイルが保存されますが、画像も多くなると、後から探し出すのが大変ということになりかねないのです。
例えばEPSONのユーティリティーソフトでは、Photosというフォルダに日付順に保存されますが、そのうち探そうと思っても何時とった写真なのか思い出せなくなります。
気に入った写真は、カテゴリー別に分類して保管しておくと、単に日付から探すのより随分探しやすくなることでしょう。
突然パソコンのトラブルに見舞われたり、大事な写真画像を間違って消去したりするリスクがあります。写真画像はハードディスクのCドライブのマイドキュメントに保存されていることが多いのですが、普段はあまりアクセスしない別のドライブに、バックアップ用のフォルダを作成し保管しておくと良いでしょう。
またパソコンがフリーズしたり、どうも調子が悪いときなど、パソコンが起動しなくなると対処できないのであれば、大事な写真は、CD-ROMなどのメディアに書き込みバックアップしておくことをお勧めします。(パソコンの起動トラブルについては、「起動と終了トラブル脱出」というファイルを参照してください。)
3 写真のプリントの仕方 (Epsonphotequicker使用)
3-1 写真用紙の選択
EPSONやCANONなどのプリンタメーカーの純正写真用紙だけでなく、KONICA-MINOLTA、FUJIフィルムなどカメラメーカーや日立マクセル、三菱化学メディア、TDK、ELECOM、HISAGO、KOKUYO、長瀬産業などメディアメーカーでも写真用紙を製品化しています。
どのメーカーの写真用紙を選ぶかは、デジカメやプリンタの機種や個人の色相などの好みによって違うことでしょう。私の場合は一通り試した結果、EPSONの純正写真用紙とHISAGOの写真用紙を使い分けています。やはり写真用紙によって少し色相は違うと感じるでしょうから、使ってみて、自分の気に入った写真用紙を選ぶと良いでしょう。
なお普通は写真光沢紙を使うのでしょうが、半光沢やつや消し用紙も用意されており、好みによって選ぶことができます。
用紙サイズも、結局はL版サイズが整理しやすいのでしょうが、集合写真などは、はがきサイズでプリントしたり、記念写真や部屋に飾る額に入れる写真では、もっと大きなサイズでプリントすることもあるでしょう。通常のプリンタで印刷できるA4サイズの大きさまでは、写真用紙も揃っています。
また、EPSONプリンタでは、ロール紙が使えるプリンタがあります。幅100mmのロール紙では幅100mmを横幅としたり、縦幅としたり、正方形にしたり、ハイビジョン(横長)にしたり設定がある程度自由に選べますが、ロール紙でも幅89mmのものを使わないと、L版サイズにはカットできません。
またEPSON、CANON、エーワン、サンワサプライ、TDK、ELECOM、KOKUYO、HISAGOなどでは、普通の写真光沢紙だけでなく各種特殊用紙やラベル用紙も種類が豊富です。
3-2 L版写真プリント
写真はL版サイズでプリントすることが一般的であり、昔と違いアルバムに整理するときも写真が大量にあればL版サイズの方が整理しやすいでしょう。
写真を印刷するためには、普通はプリンタメーカーのユーティリティーソフトを使えば十分であり、特にプリントソフトを購入する必要はありません。私自身はEPSONのプリンタですからEPSON PhotoQuickerを使い印刷しています。
文章などでプリンタを使っていても、写真印刷するのは久しぶりというときは、まずノズルチェックをすることをお勧めします。もし何色かのノズルが詰まっていればクリーニングをする必要があります。
変な色で印刷される大方の原因は、ノズル詰まりです。特にパソコン画面で見てきれいに取れている写真が、印刷すると筋が入ったり色がおかしいのはプリンタに問題があります。
EPSON PhotoQuickerの起動は、前述の「写真画像のパソコンへの取込み方法」で説明したように、パソコンとデジカメをUSBケーブルで接続してデジカメの電源を入れれば、ほぼ自動的に起動します。 しかし既にパソコンに取り込み済みの写真画像を印刷したいときは、「スタート」メニューから「EPSON PhotoQuicker」を選択し起動します。 起動後、最初の画面の右上の「フォルダ」ボタンをクリックして、印刷したい写真画像の入っているフォルダ選び「OK」をクリックすれば、フォルダから画像が読み込まれ表示されます。 その後、「一括枚数指定」のボタンをクリックし、取り敢えず0枚に設定し「OK」をクリックして、その後に気に入った写真のみ選んで、その写真画像の枠の右下の矢印で印刷枚数を指定すると良いでしょう。 次に、気に入った写真画像の枠の右上にある+をクリックして、明るさなどの画像補整ができます。EPSONオートファインをクリックして選び、「ノイズ除去」、「くっきりあざやか」、「明るさ」、「モード設定」を調整し「適用」をクリックします。 左の写真は、ほぼ明るい順に上から並べています。 上の3枚は、そのまま印刷しても十分明るいのですが、下の2枚は少し明るく調整してプリントする必要があります。 屋内の写真でも、窓際に立った人を撮ったり、外からの陽射しで部分的に人が何かの陰になったり、すると誰かわからないくらい暗くなることがあります。また屋外でも逆光で人が暗くなったり、夕暮れ時や荒天時には暗い写真となります。 限界はありますが、右の一番下の写真程度であれば、何とか明るさの調整で見れる写真となります。 |
<全てDiMAGE Xで撮影> |
調整後に右下「すすむ」をクリックし、一般的なL版印刷では用紙サイズ「L」とレイアウト「四辺フチなし」を選択します。ここで右下「レイアウトオプション」をクリックして写真撮影日時の刷り込みなどの指定ができます。
その後、「すすむ」をクリックし、用紙種類(普通はEPSON
PM写真用紙)、プリントモード(最高画質は高精細)を選んでから、右下の「プリント」ボタンをクリックすれば印刷が始まります。
3-3 その他のサイズの印刷
EPSON
PhotoQuickerでは、用紙サイズの選択は、A4サイズの大きさの用紙までとロール紙の選択ができます。それぞれの用紙に1枚の写真画像だけでなく複数枚の写真画像をレイアウトすることができます。またレイアウトオプションで複数枚の写真の配置を変更したり、写真を回転させたりすることができます。
A4サイズでは、書類の中に写真ページを入れたり、イラストや文章の中にレイアウトして写真を差し込んだりするような使い方も多いと思います。マット紙やコート紙など少し薄手の用紙を使うと光沢は落ちるものの扱いやすく用紙代も安く済みます。つまり新聞のカラー折込みチラシやポスターやカレンダーのように厚さや紙質がいろいろあるということです。
一方記念写真など額に入れて飾るために、写真光沢紙に大きくプリントしたいときは、取り直しできない画像に気に入らないことがあり修正したいこともあるでしょう。
デジタル写真画像の修正・レタッチなど市販の画像処理ソフトは、AdobeのPhotshopなど高価なプロ向けのソフトから、ソースネクストのPaintgraphicなどお得な便利ソフトまでいろいろ販売されています。
写真を修整するということは、少し後ろめたいことかもしれませんが、昔からお見合い写真をきれいに印刷したり、集合写真で目をつぶっていたりすると必要なことなのかもしれません。もちろん合成写真を作ったり、背景の一部の邪魔なものを消したり、少しブレているのを補整したり、と思いつくままの写真に仕上げることも、それはそれで楽しいことでしょう。
なお、このページに載せている写真画像は、修正・レタッチはしていません。
おわりに
私自身の最初のデジカメは、2002年夏に購入したMINOLTA(現KONICA-MINOLTA)のDiMAGE
Xであり、当時200万画素クラスで、軽量コンパクトで夏でもシャツのポケットに入り、デザインも気に入って購入しました。
下の写真、DiMAGE Xと、2005年秋に購入した2代目のFUJIFILMのZ2で撮った写真と比べても普段のL版プリントでは、それほど画質が見劣りするようなことはありません。デジカメもプリンタも何年か先には買い換えたいと思う時期がくるため、その時点で基本性能が標準以上で新しい機種を選ぶと少しは長く使うことができるでしょう。
<DiMAGE Xで撮影> <FUJIFILM Z2で撮影> |
またプリンタを購入するのであれば、最近はコンパクトな主として写真用のダイレクトプリンタの新製品が次々とリリースされています。中にはプリンタをリビングやキッチンや子供部屋に持ち運んで使えるように取っ手が付いていたり、ノート型のプリンタもあり、さらにプリンタをテレビに接続してテレビ画面で確認して印刷できるものもリリースされています。
こうした第2世代のダイレクトプリンタは、デジカメとプリンタをUSB接続してPictBridge(ピクトブリッジ)という方式でデジカメの液晶画面に表示されている写真画像を確認して印刷したりする新しいスタイルの使い方ができるきものもあります。写真専用で別途プリンタを購入するのであれば、こうした新しいダイレクトプリンタを購入するのも良いでしょう。
しかし、プリンタが古すぎて買い換えなければならない場合は、主に写真用ではない普通の汎用インクジェットプリンタを購入した方がコスト的には負担が少ないのでしょう。中にはコピー機能やスキャナ機能、さらにはFAX機能が備わっている複合機もありプリンタの種類は多いのです。
つまりプリンタをどう使うか考えた上で、基本性能が標準以上のものが良いと思いますが、意外とインク代がかかるものでランニングコストも比べてみて選ぶと良いでしょう。
写真光沢紙は100枚や200枚入りなど枚数の多いもので少し値打ちになりますが、インクは、せいぜい2本入りでそんなに安くはならず、写真では文字と違ってインクで塗りつぶすのですから早く無くなるのはやむを得ないことでもあるのです。
なお、EPSONではダイレクト通販ショップ
があり、消耗品をまとめて購入するとお買得にはなります。
デジカメもプリンタも、最新情報はメーカーのホームページで確認してください。
なお、これからデジカメを購入するのであれば、「デジタルカメラの選び方」で説明していますので、ご覧ください。